第九十八章・タリル族とかいう人たちとの出会い。
今日も体が痛いので、整骨院に治療に行くことにしました。体は大事ですね。それと、一日のアクセス数が400を越えていました!!これは過去最高のアクセス数です!!本当にありがとうございますとしか言えません!!ありがとうございます!!
第九十八章・タリル族とかいう人たちとの出会い。
俺とコマドリは、王の間をあとにした。謁見は終わったのだ。俺たちはすぐに解放された。このまま地下牢にでも入れられると思っていたのだが。それほど価値のない人間とみなされたっていうことかもな。
「なぁ、コマドリ。この国を出るぞ」
「ああ。しかし、そなたはあんな王にも啖呵が切れるものだな。わたしは殺されるかと思ったぞ」
コマドリは息を吐いて言った。ずいぶんと緊張してたのかもな。
俺はコマドリの頭をポンポンと叩いてやった。
「おい、子供扱いするな!」
怒った。もう緊張が解けたのか?それはそれでいい。
「俺が付いてるから大丈夫だ」
「そなたのようなヘタレでは、わたしは心もとない」
言ってくれるぜ、ベイビー!
ま、別にいいけどな。
「それにしても、この国の軍事力は侮れないのかもな。俺も詳しくは分からないんだけど、この世界には機械魔法と言うやつがあるらしい。文明の発展とは常に戦争を引き起こすファクターとなりうるんだ」
「戦争‥‥‥か」
コマドリは不安げに言う。
俺たちは城下を出て、郊外へと出た。もう日も暮れる。
「また夜か‥‥‥。野宿は飽きたよ」
俺は不満を漏らす。
「国境を目指すのが一番じゃないのか、リューイチ?」
「国境?」
「ああ。たぶん高原を抜ければ国境に出ると思う」
「分かった。お前に従うよ」
俺はコマドリについていく。
忍者の勘なのか?向かうのは高原だった。その先へ行けば国境にたどり着くらしい。
この辺でも、軽いモンスターが出た。適当にあしらう俺とコマドリ。
夜も更けた頃、広い荒野に来たが、何か人の気配がする。コマドリも感じたようだ。
突然、大勢の先住民族らしき者たちに囲まれた。
「お前たち、誰に断ってこの通り道を通っているんだ?」
連中の中で一番目立っていたのは、やけに身に着けている装飾品の多い十五歳くらいの少女だった。
「誰?」と、コマドリ。
「わたしはタリル族のミーシャだ。ルイ・イーク王朝から迫害を受けてここまで追いやられた民族だ。ここはわたしたちの土地なんだ」
なるほどな。よくある話だ。虐げられた少数民族というのは。
俺の知る限りでは、オーストラリアのアボリジニ、日本のアイヌ、それにアメリカインディアンなどがそうだ。
ちなみにアメリカインディアンのことをネイティブアメリカンとか言うらしいが、インディアンから言えば、それは白人の人権団体が、さも差別はやめましょうと言って、名称をネイティブアメリカンと言うようになったのが発端で、インディアンからは、差別がどうした。そんなこと言うのならアメリカ人は皆、この大陸を自分たちに全部返して、皆出ていけというのが本音らしいが。
俺はいきさつを話した。
「ドルティスに会ったのか?」と、訊かれたので、
「そうだ」と、答えた。
「奴はわたしたちを近いうちに滅ぼそうと考えているらしい」
「そうなのか?」
「ええ。でも徹底抗戦してやる!」
「でも、奴らは陸軍を投じてくるぞ?」
「覚悟の上だ」
「ルイ・イーク王朝は強力な陸上戦艦も持っているらしいし」
「それでもわたしたちは負けるわけにはいかないんだ。子孫のためにも」
こいつらは本当に覚悟の上なんだな。
では、俺たちも戦うか。
「コマドリ、こいつらを放っておくか?それとも否か」
「何を言っている、リューイチ?」
「ルイ・イークと戦うかってことだよ」
「そんなことして何になる?」
「俺たちがあんな目に遭ったのは、奴らのせいだと思うしな。一丁敵の国力を落としてもいいんじゃないか?」
「バカじゃないのか?」
「そうだとしても、俺は奴らが気に食わない。ルイ・イークの陸軍をぶっ潰す!」
「勝てると思うのか?」
「もし、この人たちが俺たちに食事を与えてくれるとしたら、俺にはこの人たちに借りが出来る。それに戦う理由があるのなら、困っている人たちを見過ごしてはいられない。それだけで、力を貸す理由には十分だ。そうは思わないか?」
コマドリは少し考えた。いや、コマドリのことだ。もう考えはまとまっているはずだ。彼女はそういう女だ。義理や人情に理由など必要ない。今はそういう時代ではないのかもしれないが、俺たちのようなバカはいるのだ。
「分かった。リューイチ、わたしも力を貸すよ」
「それでこそだ!」
俺たちは、この土地を去る前に、ルイ・イークに一泡吹かせることにした。
たくさんのアクセス数を頂いて、本当に感謝しています!!励みにして頑張ります!!