第九十六章・ルイ・イーク王朝に連れて行かれちゃったよ!
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第九十六章・ルイ・イーク王朝に連れて行かれちゃったよ!
ルイ・イークの軍艦は、俺たちが海に投げたボトルを拾ったらしい。座標を調べてやって来たのだ。ルイ・イークは海賊をお抱えにしていた王朝だ。
俺たちは海軍大佐の女性、ナディアに取り調べを受けた。ナディアは高圧的な態度で訊いてきた。俺もコマドリも、緊張しながら、事の顛末を正直に述べた。
俺たちが冒険者であること。海賊退治に行ったこと。そのあと嵐で遭難して、島に流れ着いたこと。全部正直に答えた。
「なるほど。ダン・ルーエ王朝からの依頼で海賊退治を?」
「ああ。助けてくれた代わりに何でも話すよ」
「そうか」
「ダ・ガールを通しての頼みだったんだけどな」
「君たちはこれからルイ・イークの方に引き渡す。海賊の件に関して我々の王とちゃんと話を付けるんだな」
マジでか?
「俺たちはダ・ガールに帰れないのか?」
「それは正直、我々にも分からん。軍規で必要な措置を取っているだけだ。あとはお前たち次第だ」
「分かったよ」
* * *
港に着くと、俺たちはルイ・イークの警備兵たちにルイ・イーク城へと連れて行かれた。
ちなみにルイ・イーク王朝はダン・ルーエ王朝とは仲が悪い。ポラリスの旦那がダン・ルーエの王子なので、俺たちは必然的にダン・ルーエの方に肩を持つのだが‥‥‥。
そういえばトゥエルはどうしたのだろう?彼女は助かったのか?
心配は尽きない。
城へ連れて行かれる途中、警備兵の一人に尋ねた。
「あの、ダン・ルーエの海軍艦隊はどうなったか訊いても?」
「ん?そうだな。聞いた話では、何隻かは無事に戻ってきたという報告もあるが、そんなに情報は入ってきてはいない。残念だが、本当にそれぐらいしか知らないのだ」
「そうか‥‥‥」
「自分たちが助かっただけでも良しとすることだ。君たちはそれほど危険なところへ足を踏み入れたんだ。分かるだろ?」
理屈ではそうかもしれないが、ともに冒険をしてきた仲間なのだ。生きててほしいという本心だけは変えられない。
俺の中にある、想いだけが体を熱くさせる。絶対に再会してみせる!と。
そう思っている間に、ルイ・イーク城に来た。王の間へと連れて行かれる俺とコマドリ。
「ルイ・イーク・ル・ドルティス様がお待ちだ。くれぐれも失礼が無いようにな」
と、警備兵の一人が言って、去っていった。
王のルイ・イーク・ル・ドルティスは、まるで暴君のようないで立ちで、俺たちを招き入れた。
「お前たちが冒険者なのか?」
俺は「そうだ」と、答える。
「ダ・ガールの直属の冒険者だ!」
「威勢がいいな。気に入った」
それは本心か?
ゆめゆめ俺は、王のドルティスに対して油断しないように心がけた。
いつもコーヒーを飲んでいるので、少し減らそうかと考えてます。