表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/479

第八十六章・海賊の話はすごいなぁ‥‥‥。

いつもたくさんのアクセス数をありがとうございます!!これからも励みます!!

第八十六章・海賊の話はすごいなぁ‥‥‥。



 太陽がまぶしかった。日の光が俺の目に差し込む。俺たちはダン・ルーエ王朝にある港へと来ていた。ここまで来るまでに、かなりの時間がかかった。海賊退治の依頼はここから出ていたようだ。管轄外だろうとも思ったが、頼まれては仕方がない。


 ダン・ルーエ王朝からは、船の手配をしている海軍将校の若き船乗り、トゥエルという女性が派遣されていて、港で待っていた。金髪の凛々しい女性という話だったので、すぐに見つけることが出来た。

 相手の方から挨拶をしてくる。

「初めまして。わたしはダン・ルーエ王朝海軍のトゥエルと申します。お見知りおきを」

 丁寧な挨拶をありがとう。

 俺たちも挨拶する。丁寧さが移ったように、頭を下げた。

 

 港にはナオ船が十五隻も並んでいた。これほどまでの艦隊を見るのは初めてだ。

 まぁ、こういう船を見るのも初めてなのだけれど。

 これで海賊討伐に行くのか。これだけの船揃えてるんだから、俺たち必要なくね?とも思ったのだが、軍艦十五隻だけでも足りないらしい。


「これは、相手の戦力も知りたいですね」

 俺はトゥエルに訊いた。

「敵の海賊艦隊は、これの倍の戦力を誇っている。三十二隻の船を持っているんですよ」

「三十隻以上?」

「そうです」

「まさか、そんな規模が?」

「海賊としてはそれでも普通ぐらいですよ。最も多い海賊では四十隻以上の艦隊を持っているんです。こちらの戦力も火力も追いつかなくて、困ってるくらいですよ」

「海賊ってそんな規模だったんだ」

 俺の海賊に関してのイメージが、ガラリと変わった。


「それで、俺たちはどうするんです?」

「うむ、海賊と交渉してくれると有難いのですけど」

「交渉?」

 また、海賊とは遠そうな単語が出てきたぞ。


「討伐に行くんですよね?」

「ああ。だが、出来れば生け捕りが望ましい。海賊裁判にかけて、縛り首が他の海賊にとっても見せしめになるからな」

「見せしめですか‥‥‥」

「今回は大物の海賊、リリー・プラド・ハモレミストの壊滅と、プラドを生け捕りにすることが最大の目的ですから」

「リリー・プラド・ハモレミスト?」

「そうです。我々の軍艦を何隻も沈めた、最強の一人に数えられる海賊だ」

「そんなに恐ろしい海賊なのですか?」

「ええ。海賊と言っても、我がダン・ルーエ王朝の軍艦ばかりを狙うと言うのが、奴らの主な仕事のようなのだが」

「どうしてそんなにダン・ルーエの軍艦を狙うんです?」

「それが分からないんだ。間者を何度も送り込んだんだが、結局帰ってこない者たちばかりでな」

「それで、艦隊を出して、海賊を捕らえるんですね?」

「そうだ。それであなた方の力も貸して欲しいのだ。あなた方の武勇伝は聞いているのでな」


いや、そんなこと言われてもな‥‥‥。


「海賊退治の経験は俺たちは無いんですよ?」

「でも、あなた方の力さえあれば、こちらの戦力にも加算されて、より強く戦うことが出来る」

「で、それで俺たちは、そのリリー・プラド・ハモレミストって海賊の頭領に会えばいいんですね?」

「そうしてくれると有難いのは分かっている。海軍は連中にとっても敵対する相手とみなされるんだからな」

「そうですか。それでも、ちょっと俺自身には問題がありまして」

 俺は正直者なのだ。これだけは言っておこう。


「あの、俺は海が怖いんですよ。水がダメで、泳げないですし」


 少しの間があって、それから沈黙を破る様に、フッと笑うと、トゥエルは言った。

「実はわたしも泳げなくてな」


ええ~?海軍のくせに?


でも、そんな話もあるにはあるなと、俺は思った。



夜は早く寝ます。だいたい11時半くらい。翌日に影響しないためにもです。コンディションを維持するのはとても大事なので。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ