第八十五章・海賊退治へレッツゴー!
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第八十五章・海賊退治へレッツゴー!
ダ・ガールの領地に海は無い。州をまたいで海岸沿いに行かなければならないのだ。
海は怖い。だいたいサメが人を襲う映画をけっこう観たことがあるので、海面が血に染まってるようにしか見えないのだ。さらに溺れた経験も重なって、水が怖いのには変わりはなかった。
それでも、女子三名に引っ張られて、次の旅に出る。
嫌だ‥‥‥。海が怖い、水が怖い!
そう言いながらも、俺は皆とともに冒険へと向かった。海に行くのなら冒険やめたい。
まぁ、それで許されることではないのだが。
「なぁ、海賊って言っても良い海賊だっているんじゃないか?」
「誰よそれ?どんな海賊?」と、ルルチェが俺にツッコむ。
まぁ、俺も実際の海賊がどんなものかはよく知らないのだが。だいたいよくゲームやマンガや映画で描かれている海賊ってのは多少、良いモンとして描かれているのだ。
海のギャングとして描かれているのはほとんどない。どっちかと言えば、海のロックスターみたいなものだ。つまりカッコいいヒーローとして描かれるのが俺のいた世界での海賊の描写なのだ。それらとこの世界での海賊はたぶん、全然違うだろう。
* * *
「そういえばリューイチ、あなたはどうしてそんなにも水を恐れているのですか?」
素朴な疑問のように、イーゼルが訊いてきた。
「だから、言ったように、俺は泳ぎは得意じゃないし、溺れたことがあるから、水恐怖症なんだよ」
「この機に克服してみれば?」
「それはそうかもしれないが‥‥‥」
「克服は大事です。今後のためにも」
「分かってるよ。俺だっていろんなことを克服したいさ」
「じゃあ、まず水から始めましょう」
「そうだな」
「それに海賊は奪って殺す残虐な連中です。わたしもそこまで詳しくは無いのですが、そう聞いてます」
「そういう噂があるくらいなら、それで間違いはないだろうけど」
「だから、わたしたち冒険者は、そういった連中を討伐しなければいけません」
「それも冒険の内か」
「そうですよ。ヘタレでもカッコいいところくらい見せてくださいよ」
「まだ俺はヘタレなのか‥‥‥。それにしても、お前らのレベルは今はいったいどれぐらいになったんだ?」
「そういえば、まだ確かめていなかったですね」
「じゃあ、ちょっと確認してみろよ」
「はい」
イーゼル 15歳 女
職業 魔女 レベル29
HP 125
MP 155
攻撃力 60
防御力 50
素早さ 50
知力 70
体力 65
魔力 135
運 60
コマドリ 17歳 女
職業 くのゼロ レベル30
HP 140
MP 0
攻撃力130
防御力 85
素早さ 95
知力 65
体力 75
魔力 0
運 50
ダ・ガール・フォー・ルルチェ 16歳 女
職業 賢者 レベル29
HP 140
MP 125
攻撃力 60
防御力 60
素早さ 50
知力 90
体力 60
魔力 130
運 45
リューイチ 18歳 男
職業 エロヘタレ レベル∞
HP999
MP999
攻撃力∞
防御力∞
素早さ∞
知力 ∞
体力 ∞
運 ∞
「何で俺がエロヘタレ?」
「何かエロいイベントでもあったんじゃないのか?」と、コマドリが言ってきた。
「ああ、温泉でイーゼルと同じ湯に入ってたからかな?」
「何?それどういうことだ?」
「いや、何でも‥‥‥」
イーゼルと混浴したことは黙っておこう。何を言われるのか分かったモンじゃない。
「さぁ、海賊退治に行こうぜ!これが本当のプロジェクトAだ!」
「いきなり何を言い出すんだ?それにプロジェクトなんとかって何だ?」
「海賊退治なんて王道だってことだよ、コマドリ」
「う~む、よく分からん‥‥‥」
読者様たちに幸あれ!!