表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/479

第八十三章・温泉旅行は混浴から?

昨日のアクセス数が300を越えました!!過去最高のアクセス数になります!!読者の皆様、本当にありがとうございます!!

第八十三章・温泉旅行は混浴から?



 リズール駅に着いた俺とイーゼルは、そこで宿泊することにした。部屋は当然、別々だが。ここから一日でダ・ガールに着く。その前に少し休息だ。


 俺はそこが火山の近くの温泉街であることを知った。

 なるほどな。日本も温泉大国だったが、ここも硫黄の匂いがする。

 玉子の腐った匂いと言ってもいい。

 

 俺はここが気に入った。ちょっとした小旅行のようだ。夜になったら行くところに行くか。それはもちろん温泉に入ることだ。ここの宿も当然のように温泉があるので、食事の前に入ることにした。でも、この宿は利用客が意外に少ない気もするのだが。

 

 俺は温泉に入った。かなりの大風呂だ。体の疲れを癒すのには最適だ。湯には薬草成分が混じっているらしく、緑色に濁っていた。

 

 温泉に浸かると、少々熱いが、気持ちが軽くなるようだった。それはそうか。日本の温泉でもそういう効果があったからな。

 

 俺は風呂嫌いではないし、かといって、好きってほどでもない。特に熱い風呂はそんなに好きではない。だから、そんなに長く入ってはいられない。そろそろ出ようかと思っていた矢先、別に他の誰か入浴者がいるのが湯けむりの隙間から見えた。

 それは他でもないイーゼルだった。華奢な体が目に入る。

 

 って、ここは混浴だったのか?


 俺は気づかれないうちに出ようかと思って、慌てて湯舟から上がろうとして、音を立ててしまい、イーゼルに気付かれた。

「リ、リューイチ?」


 俺は言い訳を思いつかずに、また湯舟に体を沈めた。

「よ、よう」と、俺はイーゼルに気まずいながらも声をかける。もうヤケクソだ。

「ここって何ですか?混浴ですか?」イーゼルは言う。

「そうみたいだな。俺も知らなかったんだけどな」

「わたしたち、同じ湯舟に浸かっているのですか?」

「ああ、そうらしいな‥‥‥」

 イーゼルは口元辺りまで、身を温泉に浸かる。


 そりゃ当然、恥ずかしいよな。俺も恥ずかしい。てか、この状況で心臓の鼓動がバクバクだ。血の巡りが良くなる。でも、このまま湯に沈んでいても熱さに参ってしまうだけだ。

「イーゼルは出ないのか?」

「えっ、わたしですか?いいえ、リューイチ、先に上がってください。わたしはあとで出ますから」

「そうか。でも、のぼせたら最悪、倒れてしまうぞ?」

「で、でも‥‥‥」


 どっちかが先に上がらないと、どっちも出るに出られなくなる。俺は意を決して、立ち上がると、腰にタオルというか布の手ぬぐいのようなものを巻くと、そそくさと湯舟を出た。イーゼルはまだ湯舟に深く沈んでいるようだった。

 

 なんてイベントだよ、オイ!

 

 お互い裸体を見られたようではなかったが、もし見られたら、今後の旅に支障が出ることは確かだ。それが無かっただけでも良しとするか。しかし、なんて体験をしてしまうんだ、俺は。

 

 これでもし、コマドリやルルチェが一緒だったら、リンチものだ。湯舟に血が浮かぶ。

 

 部屋に戻った俺は、食事を済ませてから、ゆっくりした。部屋に常時置いてある本を読むと、そこには観光ガイドがいっぱい載っていた。イーゼルと一緒に行ったロマスの巨大キノコも載っていた。キノコの世界樹のようなものだ。

 

  次はどこへ行こうかな?冒険もいいけど、観光も楽しいじゃないか。海は俺が溺れた経験から、水が怖くなったので行きたくはないが。

 

 今はプラドの海賊というのが広大な海を荒らしているらしい。海賊は毎年、数百人の人間の命を奪っていると書いてある。その中でも最悪な奴が、リリー・プラド・ハモレミストという女海賊らしい。いずれ出会うこともあるかもしれない。運命がそう決めたのならそうなるだろう。俺は一つひとつを克服するように心がけようと思った。

 

 読み物をしながら、眠りにつく俺。イーゼルはまだ起きているだろう。俺は深い眠りへと、意識を消していった。

 


今日も頑張って書きます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ