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第七十七章・クリフハンガー!!

そろそろ寒くなって来てますね。風邪など引かないように、健康管理は大切にしてください。自分も体調のは気をつけます。

第七十七章・クリフハンガー!!



 俺たちはロープウェイで、山岳の中腹まで運んでもらっていた。これって、三千メートル級の高さがあるんじゃないのか?この世界では6000ヒューチという単位で表しているみたいだが。

 

 子供の頃は、崖など近所にあったから、『KEEP OUT立ち入り禁止』の立て札があっても、その先にある崖を、よく友達と一緒に登ったことがあったのだけれどな。

 アウトドア派ってわけじゃなかったけど、学校に行くよりもそっちの思い出の方がずっと楽しかった。

 ロープウェイのおかげで山の途中までたどり着くことが出来た。運賃もそんなにかからなかった。

「ここがエルドアード山岳か」

 コマドリが言う。

「すごい高さだな。それにちょっと息苦しい」


そりゃそうだ。この高さになれば当然、酸素が少ないのは当たり前だ。


「ここから先は、岩肌に沿って伸びている階段があるの。それを登っていけば、山頂に近いところで、つり橋がかかってるところに出るはずよ」と、ルルチェが言った。

「ルルチェ、お前詳しいな」

 俺はルルチェがなぜこんなに詳しいのか訊いてみた。


「ああ、わたしは英才教育をダ・ガールで受けていたから。地理にも長けているから、地図も読めるし」

「そうか。頭いいんだな」

「これでも王族の者だからね。数学や天文学、魔法科学なんかも得意分野なのよ」

「そりゃすごい」

 

 俺たち一行は『この先、危険』の立て札があるところを抜けて、先に進む。その先は確かに岩を削って作られた階段が、山をぐるりと回る様に伸びていた。

 俺たちはそこを登っていく。霧かどうかも分からないモヤがかかっているところを抜けると、雲の上に出た。すごい雲海だ。

 本当にここからの眺めはすごい。来て良かったと思わせる何かはあった。

こういうのを絶景と言うんだろうな。

 階段が途切れると、今度は鉄のハシゴが岩肌に沿って、上まで伸びていた。

 今度はここを上がるのか。

 ハシゴは思った以上に冷たかった。というか、雲を抜けた辺りから寒さが増していたので、ハシゴは少し凍っていた。

「手袋持ってくればよかったな」

「ああ、それ以上手で触らないで。手袋あるから」

 そう言うと、ルルチェは手袋を俺たちに配った。


 用意周到だな。


 ハシゴは山頂付近まで続いていた。そこまで登ると、もう下を見るのが怖かった。落ちたら100%死ぬな。足を滑らせたら、一巻の終わりだ。

 俺たちはハシゴを登り終えると、切り立った崖のところまで来た。

「ここから先は、よく登山家の死に場所になっている関門の一つよ」

「サラッと言ってくれるな、ルルチェ」

 こんなところにいたら高山病になる。


 崖には網状になったロープが張られていた。こんな崖を登るなんて、正気じゃないと、一瞬思った。これを登るのは本当に勇気がいるな。


 俺は別段、高いところは嫌いじゃない。落っこちることを想像すると、笑えなくなるが、高いところはけっこうワクワクするところだ。よく街の展望台やビルの屋上に行って、その高さを楽しんだものだ。山の頂上だって嫌いじゃない。眺めもいいしな。

 しかし、足の着かない恐怖というものはあるもんだ。これこそが本当の高いところ。


 この高さでは下界が見えない。そんなところに、今俺たちはいるのだ。

網状のロープを時間をかけて登り、切り立った崖の上に出る。


 全員が登り終えたその時、突然唸り声が聞こえた。

 何だ?

 

 その広く、平たんな場所で生息していたのは、巨大なモンスターグマ、グリズリーの群れだった。こいつも計算に入っていたっけか?

「モンスターよ。退治しなきゃ!」

 と、ルルチェは俺たちに言った。


こんな想像を超えた高さのところで戦闘とは‥‥‥。


 しかし、現れた以上は戦うしかないようだった。

 

 頼むぜ、俺のチートスキル!!



いつも読んでいただき、ありがとうございます!!

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