第七十四章・次のミッションはインポッシブル?
更新、少し遅れました。すみません。では続きをどうぞ!
第七十四章・次のミッションはインポッシブル?
また、ダ・ガールからの依頼が来た。次はエルドアードの山岳地帯にあるという、古代遺跡シャーロットの場所を探してきて、地図に記してほしいというような内容だった。最初は冒険なんてやめるとか思っていたのが、今ではこうして冒険が出来る。ちょっとアウトソーシングっぽい気もするが、まぁいい。仕事が欲しい時もある。
「エルドアードって知ってるか?」
俺はルルチェに訊く。
「切り立った崖山の多い、山岳よ」
「ふ~ん。そんなに簡単に行けるようなところなのか?」
「いいえ。巨大軍隊アリや、グリズリーがたくさんいるわ。それに滑落する危険もね」
「そんな危険なところなのか?」
「危険も危険!行って帰れた人はいないんだから。ほとんどが事故に遭ったり殺されたりしているし」
「おい、それを俺たちに頼むのか?」
「冒険者たる者、危険と隣り合わせなのは承知でしょ?それに伝説の古代遺跡があるという場所に行けるのよ。ワクワクしない?」
「おいおい、勘弁してくれよ。そんな任務、他の誰かにやらせろよ」
ルルチェはかぶりを振った。
「ダメなの。この任務を引き受ける者はもう、このダ・ガールにはいないわ」
「それを俺たちに丸投げとはナメられたもんだぜ」
「その逆よ。わたしたちはもう期待されてるの」
「ダシにされてるの間違いだろ?」
「違うわ。わたしも行くことになってるんだから」
「え、お前は俺たちの仲間だから行くだろ?行く気なかったのか?」
「いいえ。わたしのお父様も〝行って来い″ってわたしに言ってくれたの」
「お前な。それでお前が命を落としたら、俺たち全員、それこそギロチン刑だぞ?」
「連れて行かなかったら、それでもギロチン刑よ」
「おいおいおい‥‥‥」
「というわけで、連れて行きなさいね!」
「俺はツイてねぇ‥‥‥」
* * *
さて、どうしたもんか‥‥‥。
俺とイーゼル、コマドリにルルチェは、またダ・ガールを離れ、今度はシャーロット遺跡を探すため、エルドアード山岳地帯へと旅に出る。
道中は意外と平坦なものだった。
行く途中で目指したのは、リズールの街だ。そこまで行くのに、適当にモンスターと遭遇したが、それを適当に倒す俺たち。なんか、モンスターもよく出てくるなと思った。
何かの前兆なのか?
俺はその疑問を拭い去ると、リズールの街に入った。俺たちはそこで鉄道に乗ることになった。この世界では、もう蒸気機関が発達しているのか?
「なぁ、ルルチェ。鉄道はどうやって動いているんだ?」
「当然、魔法よ」
「魔法が動力源になっているのか。蒸気機関じゃないんだな‥‥‥」
「蒸気機関はまだ実用段階ではないのよ。まだ今は、産業革命期の入り口くらいのものなんだからね」
「俺はまた、ドワーフとかの機巧好きな奴らが造ったのかと思った」
「今のドワーフも、蒸気機関や科学技術については、至るところで研究してはいるのだけれど」
「錬金術扱いか?」
「オリハルコニウムで出来ている、あなたのダ・ガールの剣も、錬金術を駆使した業物なんだけどね」
「え、そうなのか?」
「そうよ。じゃあ、早く駅に向かいましょ。今は鉄道よ」
「ああ、そうだな。行こう」
俺たち一行は、人込みを抜けると駅に向かう。
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