第六十八章・今度は戦うからな!!
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第六十八章・今度は戦うからな!!
ダン・ルーエに向かう俺たち。今回は邪教、ルシフィーネ教団を根こそぎ、ぶっ潰すことだ。平和を唱えながら、王都でテロを起こすかもしれない連中だ。しかも、教祖のカンダタは、俺と同じ経緯を持っている可能性があるのだ。
「それにしても、わたくしがこの討伐に同行するのは、どういうわけかしら?」
そう言ってきたのは、魔族のベアトリアースだった。
「悪いな。今回はカル・デールに残して置くことは出来なかったんだ」
「まぁ、わたくしはやぶさかではないのですよ。人間は面白いですからね」
「人間様、あなどるなよ?」
「別にあなどってはいませんよ。それでも、これはこれで楽しいですからね」
「楽しい?」
「ええ。こんなにあちこちを旅するのは、あなた方のおかげですから」
「旅が楽しいのか?」
「カルデッド島ではずっと、宮殿に留まっていましたからね」
「確かにそうだな」
「でもホント、人間は個性的な人ばかりで、見比べると、面白いですね」
「面白がるなよ。失礼な奴だな」
「あら、褒めてるんですよ?」
「そうか?そうは思えないけどな」
「戦争に飢餓、疫病の話もあったらしいですね」
「疫病ってのはルビの町での事か?誰に聞いた?」
「ルルチェですよ。あの子は優しい賢者ですね」
「ギロチン刑が大好きな奴だけどな」
「それもただの冗談でしょう」
ベアトリアースは笑った。
「だといいがな。でなければギャグにもならない」
「それにしても、今回の討伐作戦にはわたくしも同行したのは正解だったかもしれませんね」
「ん?どういうことだ?」
「相手は邪教なのですよ。人間の弱さと強さ、それに恐ろしさも見れそうです」
「ホントに楽しんでるんだなぁ‥‥‥」
「ちゃんとわたくしも手伝いますよ」
「今回は説得で動くような敵ではないようだぞ?」
「わたくしがいつもいつも誰かを説得するとは限らないですよ?」
「まぁ、そういう覚悟でいいだろう。今回はルシフィーネ教を根絶することが目的だからな」
「人間の性とは本当に面白いですよ。魔族を殺さない輩もいるが、まぁ、それはお前のことだが、人間を討伐に行くことはやぶさかではですね」
「今回の相手は今までの奴とは違うんだ。女神ルシフィーネを崇める邪教だ」
「ルシフィーネとは誰ですか?」
「話せば長くなる」
「何をどうしたらそんなに長い話になるのでしょうか?」
「魔族には確かに、人間のせいで魔王の存在を失ったことが、今の魔族を苦しめることになると知ったのは分かる。俺は魔族を助けたいと思っていた。でも、救うに値しない人間だっていることも分かる」
「人間を恨んでいる奴の話ですね」
「ああ、そうだよ」
そう、俺はすっとイジメられてきた。それから逃げるために俺は、不登校になったのだ。
イジメた奴らも、それをただ見ていただけの傍観者も同罪だった。
俺は悪夢を見続けた。適応障害を負った俺は、さらにそれ以上苦しむことになった。それは俺の心に刻まれて、ドス黒い気持ちとなって、ずっと渦巻いている。それを消せる手段を俺は見い出せない。
俺をイジメて、不登校にさせて、精神障害に追い込んだ連中は、今はどうしてるのだろう?俺のことなど忘れて、楽しい生活を送っているだろうな。俺のことなど、ただの遊びでイジメたのだろうから。俺は娯楽の一部でしかなかったということだ。
「誰かを不幸にする人間だってたくさんいるってことだ」
「不幸ですね」
「そう、不幸だ」
「救わなければならない人間のために戦うのですか?」
「ああ。それが最適なら、俺は命を懸けて戦う。もう逃げない!」
そう、俺はこの世界に転生したのだから、自分の正義を証明したい。そのための戦いなら大歓迎さ!
今日もたくさんのアクセスありがとうございます!!明日は読者の皆様が、ラッキーデーになりますように祈っております!!