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第五章・王都ダ・ガールに連行された。職質受けただけで……。

映画「メグ・ザ・モンスター」観てきました。まぁ、楽しかったです。

第五章・王都ダ・ガールに連行された。職質受けただけで……。



 けもの道をダラダラと歩いていく俺たち一行。

イーゼルは体力がないらしく、疲れてフラフラだった。

コマドリは全然平気そうだった。

 昨日からずっとこの道を歩いているのだ。歩くというのが基本なこの世界では、このプリミティブな移動法こそが、いたって普通なことのだ。

そりゃ、馬でもあればそれに乗る方がずっと楽だ。しかし、乗馬の経験がない。

ま、チートな俺は、乗馬だろうが何だろうが、きちんとやってのけるのだろうが。

 さて、そうこうしているうちに、馬に乗った騎士みたいなやつが、俺たちの歩く方向からやって来た。

「さーて、地図も無いんだし、あの甲冑の人に道でも尋ねるか」

 

 俺たちはいったいどこへ向かっているのかというと、正直分からない。だって旅なんて俺は前世でもしたことがないのだ。そのへんのところもチートに頼ろうとはしたが、あの女神ルシフィーネは、どことも分からん世界へ転生させてくれたおかげで、どこに何があるのかもサッパリ分からん事態に陥ってるのだ。ブチキレたいぜ、もう!

まぁ、何とかなるだろう。


「すいませーん!」

 俺は騎士に道を尋ねた。

「この辺で宿とかがある、町とか村はありませんかね?」

 騎士は馬を止めて、俺たち三人を見る。

「ムッ、怪しい連中だな。今どきそんな冒険者のような格好をした者たちがいるとは。代表者は誰だ?」

 コマドリとイーゼルが俺を指さす。

「お前、名前は?」

「リ、リューイチです」

「冒険者か?」

「え、はい」

「今どき冒険とは流行遅れな。魔王はとっくに死んだんだぞ」

「知ってます」

「なら、その格好とパーティー組んでるのはどういう理由だ?」


 俺は言葉を詰まらせる。


「あの……」

 イーゼルの助け舟。いいぞ、何か言ってやれ!

だが、騎士は「代表者だけ話をすることを許す」と言って、イーゼルの口を遮った。

「お前たち、ちょっと一緒に来てもらおうか」

 道を尋ねただけなのに、職務質問され、さらにはどこかへと連れて行かれようとされている。


 そんなにか?そんなに怪しい一行なのか、俺たち。


*        *        *


 街道に出ると、大きな城下に出た。

「おおっ、こりゃすごい!ここどこ?」

 人ごみも物質量も何もかも、すごくスケールが大きかった。さっきとは喧騒が違う。これぞ街!って感じだ。

店も宿も豊富で、賑やかなところだった。こんなところがあったなんて!


 だが、浮かれてなどいられない。俺とイーゼルとコマドリの三人は、騎士の後をついていく。逃げられないわけではないのだが、逃げるとお尋ね者になっちゃたりして、あとあと面倒なことになりかねんのだ。

 確かにいわれなき偏見で、俺たちを連行しようとしているのなら話は別だ。でも、今はトラブルは危険と判断した。そうしなければ俺は良くてもイーゼルやコマドリにも迷惑がかかるだろう。それが一番心配なのだ。だから、単に騎士に従っているだけなのだ。


 イーゼルが周りを見渡し、「これが話に訊くダ・ガールの街」と言った。

「ダ・ガール?」

「そうです。この街は城下で、城があると聞いてます。ダ・ガール城」

「へー、てことは王都なんだな、ここは!ちょっと行ってみたいな、そのお城にも」


 俺は会話の中で、フラグを立ててしまったらしい。


 騎士に連れていかれた先は、ダ・ガール城そのものだった。そして、城の地下牢へと入れられてしまった。


*        *        *


 どうやら、冒険者を語って城の主、つまり王様に近づこうとしていたのか、否かを問われるらしい。イーゼルが分かりやすく説明してくれた。


 この城では冒険者は、ただのコスプレか、または英雄として扱われるらしく、ここの王様は昔、勇者たちによって討伐された魔族の城に後釜として王の座に就いたというのだ。その話は聞くに新しいものだった。今では、王には、年頃の娘がいるという話だが。


メンドクサイ説明をありがとう、イーゼル!


 さて、ここのお巡りさん的な人は、けっこう雑務があるらしく、俺たちの事情聴取は三日後に行われる予定だとか告げられた。


 女二人に男一人を同じ牢に入れとくのはマズいんじゃないのか?

ま、いいけど、ああいい匂いがするな~。

女の子の香り。


 へ、変態じゃないぞ!男の反応としては正常なのだ。でも、イーゼルもコマドリもけっこう可愛いからな。


う~む。



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