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第四十九章・密林地帯って樹海よりもっと怖くない?

冒険活劇の時代は終わったという声もありますが、冒険活劇は好きです。これからも追及して生きたと思います!!

第四十九章・密林地帯って樹海よりもっと怖くない?



 俺はベアトリアースが言っていたことを思い出していた。

人型のモンスターなんてのがいるなんてな。突然変異でも起こったか?

俺たち一行は小さなボートで川を下りながら、そう思った。

この世界は謎だらけだ。


 しかし、引きこもりだった俺が、こうして転生して、新しい生き方をしていると、何だか不思議な気持ちになる。イジメに遭っていた俺が、命がけともいえる冒険をしているのだ!

 

 俺はイジメに遭って、精神も病んだからな。あの時は、本当に世界が違って見えた。

統合失調症やうつ病などとは違うが、適応障害とは信じられないほどに苦しい疾患だった。

たぶん他の病気になっても重度であれば、もっともっと苦しくてしょうがないものなんだろうが。


 俺だって、一日三回、精神安定剤の薬を飲み続けて、そのまま引きこもってしまったが、これは本当に、こういう病気になってみないと分からんのだろう。

 他人からは、おかしな人と言われるだけなのも、それはそれで苦痛だし。


 誰しも、虐待や暴力的支配、イジメを軽く見過ぎている。

俺は当事者だから分かる。気合いが足らないとか、気持ちの問題だとか甘えだとか言う奴らはマジで信用ならない。それを俺は知っている。

 一度、この苦痛を知ってから言え。それは恐怖となって、刻み込まれるだろう。


「リューイチ」と、コマドリが声をかけてきた。

「ん?」

「どうかしたのか?」

「ああ、いや、何でもない」

「エロいことでも考えてたのか?」

「違う!」

 なぜ女は男が四六時中エロいことを考えてるんだと思ってるのだろう?

 失礼だな!

 ま、たぶん本当のことなのだが‥‥‥。


「みんな。地図によると、そろそろベイカリーの森の入り口に到達するぞ」

 俺は気を取り直して言った。

「入り口って言っても、ジャングルに入るのに入り口というものがあるのですか?」

 と、イーゼルが言う。

「地図で言うと、ダ・ガールとリタ・エールの森林開発している最初のところが森への入り口となっているんだ」

「なるほど。それにしても、森を開発する業者たちを全滅させられるような人型モンスターがいるというのは危険ですね」

「まぁいい。、俺が前にいた世界でも、ダム建設や開拓で、森林伐採にはいろいろ問題はあったからな」

「本当にリューイチはどこからこの世界へやってきたのやらですね」

 イーゼルが呆れていた。


まぁ、言っても信じまい。


 日本にも樹海のような場所はあったが、それはもう、森の迷路のようなもんだ。

樹海には行ったことはないが、ジャングルとはおそらく規模が違うだろう。


 俺たちはまた、危険なところへ向かっているのだ。


 急に雨が降ってきた。大粒の雨だった。

これこそが密林の恐ろしいところなのだ。映画で観たことがあるが、ジャングルに雨というのは本当に危険らしいのだ。

 熱病を促し、濡れてビショビショになり、先を進んでも森、森、森の連続で、湿気もすごく、精神を徐々にやられてしまう。最悪、気がおかしくなてしまう。


できるだけ長居はしたくないところだ。

 気味の悪いモンスターも、うじゃうじゃいるはずだし。


やがて密林の、人が入った跡があるような場所に来た。割と広い。

「ここがたぶん入り口なんだな」


 ボートを止めると、俺たち一行は、そこからジャングルへと入っていった。

 本当に密林が続いていた。こいつはマジでヤバいかもな。

 おどろおどろしい感じがむんむんと漂っていた。

 それは森の奥深くまで伸びていた。

 日本の樹海よりもっとすごいよ、コレ。



ここまで読んでくれた読者の皆さんに、心から感謝してます!!まだ続けます!!

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