第四百七十一章・勇者と元勇者
DVDが出ていなかった映画、「トイ・ソルジャー」がとうとうDVD&BD化してました!!名作なので、買うことにしました!!てか、絶対に欲しい!!
第四百七十一章・勇者と元勇者
「まー、俺を倒しても特に意味は無いということだ」
魔王エイールは、ブツブツと話す。
「俺は魔王だが、影響力はそんなにない。これからだよ」
「魔王にならなくてもいいんじゃないか?今後の余生を楽しく生きたらどうだ?」
俺は提案する。
「この時代にそんな未練はない。今の流行りの歌や歌手も知らんのに、楽しく生きられるわけがないだろう?」
「この機会に書きものでも始めたらどうだ?」
「俺に小説でも書けというのか?面白い物なんか書けないぞ?」
「自分の武勇伝とか‥‥‥」
「そういうのは一度書いたことある。発行部数1万くらいだった。くだらんイラスト付きの小説の方が、何倍も売れてる」
ライトノベルのことか?
くだらんとか言うな。
あれはあれで、けっこう面白いんだぞ?
読んでから言え!
「こんなところで世の中を動かすことは出来ないと思うけどな?」
「知ったことか!」
「だいたい、魔王になったって、討伐されるのがオチだろ?あんたならよく知ってるはずだ」
「討伐する気なら来い!遠慮はいらんぞ?」
「戦う意思はあるんだな?」
「俺はここでどうなってもいい。所詮、一時期だけのブームに終わった存在だからな。大魔王には及ばん」
ん?
大魔王て何だ?
「大魔王がいるのか?」
「ああ。俺たちが50年前に魔王や、その血縁者に至るまで、根こそぎ葬ったが、一人だけ生き残ることが出来た魔族だ。見た目は十三歳くらいの女の子だが、100年は生きている唯一の魔王の血縁者だ」
「そんなのがいたとは‥‥‥」
「知られてはいないが、まだ大魔王としての意識は無いはずだ。今のうちに討伐することだな」
「そいつはどこにいる?」
「一度だけダ・ガールで会ったことがあるが、その頃にはもう、世の中が平和になった頃なので、見逃したが、名は確か、エリーとか言ったな」
「エリー‥‥‥」
「そうだ。大魔王エリーだ」
「新情報をありがとう」
「いや何、元勇者としてのよしみだ。倒すのならお前たちに任せるぞ、勇者リューイチと、その仲間たちよ。どのみち最後の戦いになるだろう」
「あんたの魔王軍は、どこにいるんだ?」
「俺の魔王軍?それはエリーが動かしてるはずだ。今までも魔族やモンスターたちと戦ってきただろう?全部エリーの差し金だよ」
「何だって?」
「何かマズいこと言ったか俺?」
「ああ。魔王軍を倒すために援軍を頼んじゃったんだ」
「エリーは呼べばいつでも現れると思うぞ。エリーは必ず討伐しろ。見た目に騙されたり、命乞いをしてきても、必ず討つんだ。容赦なくな」
「分かった。エリーを倒す!」
「それでいい。それこそが勇者だからな。時には非情になれ!」
「ああ」
俺たちはグレン城を出た。
さぁ、最後のひと狩りだ。
エリーを倒すぞ!
読者の皆様に幸あれ!!




