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第四百六十二章・オードラの塔へ

今日は早めに更新します。

第四百六十二章・オードラの塔へ



 俺たちはクレアスフィアを全部、集め終わった。

さて、ここからが本番だ。

俺たちはヴァ・ローオ王朝にあるというオードラの塔へ行くことが決まった。

当然、イーゼルも一緒に連れて行く。

ヴァ・ローオは一番北にある王国だ。

そこまで行ければ、オードラの塔はもう、ランドマークのようなモノらしい。

「ヴァ・ローオはア・レーアの領地を抜ければ、ほぼ真っすぐなんだな?」

 俺は地図を広げてルルチェに言う。

「そうよ。でも州境を行った方が敵も少なくていいと思うわよ?」

「なるほどな」

 冒険とはわざわざ危険を冒すことではない。

 こうした道の歩き方ひとつ取っても考慮するのが冒険たる醍醐味なのだ。

「ヴァ・ローオまでは?」

「約半月の旅になるわね」

「出発は明日の朝にしよう」

「いいわ」

 俺とルルチェは予定を立てて、ヴァ・ローオへ行く相談をしていた。


*        *        *


 ヴァ・ローオまでは、馬車で行くことにした。

馬車を襲うような無謀な連中には出くわさなかった。

当然か。

こんな街道の端を行けば、人目に付くことは無い。

三週間もかからずに、俺たちはヴァ・ローオへと到達した。


 それまでにイーゼルは何度か、狂鬼病によるパニック発作に襲われたが、持ってきた薬で発作をしのいだ。

馬車の中で、休みたい時は休めるので、イーゼルのためにも馬車を選んで正解だった。


*        *        *


 もっとも北の大地、ヴァ・ローオ。

 そこには高い塔がどこからでも目立って見えた。


「あれがオードラの塔か?」

 俺はルルチェに訊く。

「ええ、そうよ。大きいでしょ?」

「大きいというより高いよ」

 俺は東京スカイツリーを思い出していた。

 まぁ、電波塔じゃあるまい。

「よし、塔まで一気に行くぞ!」

 俺はテンション高めで言った。

「あの最上階に行けば、屋上に行けるんだろ?」

「クレアスフィアを持っていけばね」

 俺たちはオードラの塔のそばへと近づく。

 塔を真下から見ると、それが雲を突き抜ける高さであることが分かった。


 これがオードラの塔か。

 モルタルか何かで出来てるのか?

 壁は赤く塗られていたが、よく見るとボロボロに塗装が剥げていた。

 かなり古い建物なのだろう。

 俺は塔の壁を撫でてみた。

「いつから建っている塔なんだろな?」

「少なくとも魔王がいた頃には建っていたものなんでしょうね」

 と、ルルチェが言った。


 なるほどな。


 古いわけだ。


 俺はさっそく入り口を探して中に入ってみた。



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