第四百五十六章・作戦会議は安らぎとともに。
最近は休まず書いています。
第四百五十六章・作戦会議は安らぎとともに。
「それで、アトマスフィアを見つけるメドだが‥‥‥」
会議はまだ続いている。
事件は会議室で起きてるんじゃない、戦場で起きてるのだ!
あれ?
ちょっと権利的に危ういこと心の中で思ったぞ。
まぁいいか。
いや、良くは無いだろう‥‥‥。
一人芝居はやめよう。
「一年に一度くらいですが、その時はどこにでも、目撃証言は得られるのですよ」
ベアトリアースが言う。
「ホントかロリっ子?」
「ロリっ子とか呼んでんじゃないですよ、お前は!」
ベアトリアースに叱られてしまった。
こいつは魔族だからか、プライドが高い。
「悪い、ベアトリアース。それで、出現ポイントは?」
「天気が曇りのち晴れの時に、一番出やすいんですよ」
「また微妙な天気だな‥‥‥」
「そうでもありませんよ。この国にだって天気が微妙な時は、あったはず」
「言われてみれば、そうだな」
「理解が早くて助かりますわ」
「ダ・ガールにも現れるということか」
「そうです。大雨や雷には注意を、です」
「待ってりゃ、相手の方から現れることもあるというのか」
「気の長い話ですが、それも一理あると思いますよ」
「じゃあ、焦らずに待っていよう」
「お前たちがそれで良いのなら、そうしてもいいんじゃなくて?」
「じゃあ、待つ。待とう!」
「いつ現れるのやら、わたくしは知らないですけどね」
ベアトリアースは呆れた顔で、腕を組んで、首を下げた。
気が長い話なのは分かる。
でも、イーゼルはその分、静養できるわけだ。
十分な休息と睡眠が、心の病気には必要なのだ。
ダ・ガールでゆっくりしてもらうのも、ここへ帰ってきた目的の一つなのだ。
イーゼルのためにも、それが一番良いのだろう。
焦らず急がず、ゆっくりと自分のペースで。
この狭い世界、そんなに急いでどこへ行く?
朝は起きて、夜は眠る。
それに何の罪がある?
俺たちはブラックパーティーでは無いのだ。
月月火水木金金24時間フルに旅をするわけでは無いのが、俺たちなのだ。
生き急いだって心の疲労が溜まるだけじゃないか。
暦が俺たちを駆り立てたって、そんなものはストレスになる以外に何になるってんだ?
俺は今こそ、魔王がいないことに感謝しなきゃならない、と、思う。
そもそも魔王がいないから、冒険はいろいろ探して回ったが、そのせいで、イーゼルをあんな目に遭わせてしまった責任がある。
俺は責任というわけでは無いが、その分、イーゼルのために、イーゼルの独り立ちのために、力を合わせてやっていこうと思っている。
忘れたわけじゃないぞ。
ルルチェだって、コマドリだって、一緒に旅はしてきたが、それぞれの目的は違ったはずだ。
俺たちは急増でパーティーを組んだが、それで終わりではない。
俺たちは仲間なんだ。
一緒に戦おう。
残りのクレアスフィアは、あと一つ。
全員で協力して、手に入れよう!
一人は皆のために、皆は一人のために、だ!!
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