第四百五十三章・ダ・ガールへの帰路
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第四百五十三章・ダ・ガールへの帰路
俺たちは、一度ダ・ガールに戻ることにした。
イーゼルの静養にも良いだろう。
皆も賛成してくれた。
皆、いいやつだ。
この街からダ・ガールはかなりの距離があるが、馬車を借りて、移動することにした。
イーゼルの負担を軽くするために必要だった。
さて、ダ・ガールに戻る頃には、厄介な出来事もあるまい。
戦いの無い道を選んで、戻ることにした。
その前に、病院に行って、イーゼルの薬をもらいに行かねばならなかった。
精神安定剤と抗精神病薬、それに睡眠導入剤と睡眠薬もいる。
二週間分の薬を処方されると、それをカバンに入れるイーゼル。
イーゼルのカバンには、袋に入れたクレアスフィア7個も入っていた。
あと一つで、クレアスフィアは揃う。
これで光も見えることだろう。
俺はこの、ポンコツパーティーを愛している。
皆、どこかおかしいのだが、それでも誰かを嫌ったり、悪く言ったりはしない。
仲間には気を配る、とても良いメンツだ。
「じゃあ、出発するか?」
俺は荷物をまとめていた。
それもじき終わる。
「わたしは大丈夫よ」
と、ルルチェ。
「わたしもだ」
コマドリも言う。
「イーゼルは?」
俺はイーゼルのところへ行く。
「わたしももう、用意は出来てます」
イーゼルの様子がおかしかった。
「イーゼル、まさか今、狂鬼病の症状が?」
「ええ、ちょっとだけ‥‥‥」
俺は荷物を置いた。
「ちょっと休んでから出発しよう」
俺は、出発するのを遅らせた。
まぁ、しょうがないな。
イーゼルは狂鬼病の症状と戦っているのだ。
俺たちはそれを、見守ることしか出来ない。
でも、憎むべきは狂鬼病であって、イーゼルではないのだ。
俺たちはイーゼルの症状が収まるまで、暇を潰した。
イーゼルに負担をかけないように、静かにしていた。
きっとイーゼルは、他の皆に悪いなと思ってるだろう。
こういうのは罪悪感を抱くものだ。
でも、そんな気を遣うこともない。
イーゼルはイーゼルのペースで生きればいいのだ。
俺たちはそれを足手まといとは言わない。
イーゼルの幸せのためにも、俺は‥‥‥。
いや、俺たちは。
数十分くらいの時間が経つと、イーゼルの症状が回復した。
よし、行こう。
ダ・ガールへ!
旅はまた、始まるのだ。
読者の皆様に幸あれ!!




