第四百五十一章・最後の超級モンスター
スピルバーグ監督の「ブリッジ・オブ・スパイ」がミステリーの棚に置いてあるのを発見!!あの映画、ミステリーなのかなぁ?
第四百五十一章・最後の超級モンスター
宿に来てから三日間ほど、体調を崩したイーゼルは部屋で寝ていた。
その間に俺たちは、最後の超級モンスターであるアトマスフィアの居所を、特定しようとしていた。
「実際、超級モンスターってのは十体いて、そのうちの六体を50年前の勇者たちが倒していて、さらに一体はリリー・プラド・ハモレミストが討伐、二体を俺たちが。あとは残り一体ってことだな」
俺は最後の一体、アトマスフィアを探すことにした。
「そもそもアトマスフィアという奴は、天候を操るという大気の化け物らしいわ」
そう言うルルチェ。
こいつは博識だなぁ。
「それで、出現ポイントは?」
俺はルルチェに訊く。
「さぁ?大気だから居場所の特定は困難ね。大気は移動していくものだし」
「そういうものなのか?」
「ええ。雲の形をしているから、空を見上げていれば、見つかるんじゃない?」
正論だが適当にも聞こえる意見だな。
「それじゃあ、どこで遭遇するかは、ほぼ博打ってことか」
「あちこちの場所を歩いても、出会うかどうかは難しいってことね」
コマドリが、玉鋼の剣の手入れをしながら、黙って聞いていたが、何かピントときたらしく、話に参加してきた。
「天気の悪いところに行けば、遭遇は出来るんじゃないか?」
と、コマドリは言う。
「え?」
ルルチェはコマドリの方を向く。
「そいつは天候の化け物なのだろう?なら、天候が崩れている場所に行けば、出会えるんじゃないかと思うのだが‥‥‥」
天気が悪い地域って何だ?
雨風はどこでも発生するはずだろ?
「コマドリ、それを言っちゃあ、さらに出会えるところが限られてくるんじゃ‥‥‥」
「限られるってのは、いいことだろう?」
む、そう言われると‥‥‥。
「そうだな。天気予報さえ分かれば、遭遇は可能かもな」
俺はクジを引く思いで言った。
「そのアトマスフィアには、何か特徴は無いのか?」
「あるわ。ボルケーノと同じ、目があるはずよ」
ホントにルルチェは博識だな。
「目か」
「それに、空に浮かんでいるから、戦闘は困難なはずよ」
「なるほどな」
「当然、戦うなら全員でよ。イーゼルにも戦ってもらいたいし」
「一人だけ除け者にはしないさ。イーゼルを足手まといにはしたくない」
「わたしだってそう思ってるわ。イーゼルの回復を待ちましょう」
「それがいい。それまでは休息だ」
そう言って、俺は締めた。
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