第四百四十七章・山火事
ちょっと更新時間に遅れました。すみません。
第四百四十七章・山火事
リーディアルの山は火事で炎に巻かれた。
俺たちはその消火を行った。
「イーゼル、水魔法は使えるか?」
「少しなら‥‥‥。でもこんなに火の回りが激しいと、全部鎮火できません!」
「でも少しなら使えるんだろ?」
「わたしは火炎や爆破の魔法が得意なので、その逆となると、どうしても使える魔法が限られてきます」
「それでもいいよ」
「でも、焼け石に水です」
「とにかく消火だ!頼む」
「わ、分かりました」
イーゼルは水の魔法で、火に焼かれる木々を消火していった。
「ルルチェは?」
俺はルルチェにも水魔法をお願いしようと、言った。
「ルルチェ、お前も頼む!」
「分かってるわ。水魔法と氷系の魔法で何とか炎を食い止めてみる」
よろしく‥‥‥。
とにかく、俺とコマドリはどうしていいか分からなかった。
普段は戦い専門、とりわけ白兵戦にばかり強かった俺とコマドリだったが、山火事となると、どう動いて良いのか分からなかった。
バケツリレーしようにも、そもそも水場が無いし、バケツも無かった。
当たり前か‥‥‥。
山全体が火に包まれる様を、ただ俺とコマドリは見てるだけしか無かった。
その時、山は突然、頂上から爆発が起こり、多くの土や泥が飛び散った。
何が起こったんだ?
噴火か?
ここは火山だったのだ。
休火山というやつだ。
それが今、目覚めたのだ。
これはイカン!
山の頂上から黒煙がモクモクと高く広がっていく。
もはや、消火活動どころじゃない。
「皆、逃げろ!すぐに下山するんだ!」
俺は叫んだ。
俺たちはすぐに、山を下りた。
地震が起こり、山自体が動き出した。
これって、ホントにただの火山なのか?
下山した俺たちが、リーディアルの山を見上げると、そこには大きな目が二つに、大きな口がある、巨大なモンスターの姿があったのが分かった。
「我はボルケーノ。超級モンスターの一人である」
ドスの利いた声で、その火山は喋った。
こいつも超級モンスターかよ?
てか、こいつとも戦わなければならないのか?
サラマンダーといい、超級モンスターとの二連戦かよチクショウ!!
ボルケーノは、動く山で、さらには体じゅうに山火事が残る、火山の化け物だった。
こんな奴を相手に戦うのか、俺たちは。
ボルケーノは、ゆっくりとだが、地鳴りを上げつつ、俺たちに近づいてきた。
火山弾を頭のてっぺんから噴き出しながら。
火山弾は俺たちのそばをかすめて、落ちてくる。
こいつは超級モンスターでも、サラマンダーよりさらに強敵だぞ?
俺はボルケーノと戦うことにした。
読者の皆様に幸あれ!!




