第四百四十五章・サラマンダー戦!!
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第四百四十五章・サラマンダー戦!!
俺たちは、炎に包まれているサラマンダーを、どう攻撃するかは事前に作戦を立てていた。
「イーゼル、氷魔法を放て!」
「はい!」
イーゼルは、呪文を詠唱した。
「クルラナンテリアラストベコデアナムンス、アナン!」
イーゼルがかざしている手から、氷の魔法が飛び出した。
青白い光線のようなものが、サラマンダーの体に直撃する。
「つ、冷たいっ!」
サラマンダーは、凍り付いた体の一部をうねらせて、山を転げ落ちていく。
「え?勝ったのか?」
俺は意外そうな顔をした。
「そんなわけないでしょ?」
ルルチェが言った。
「相手は超級モンスターよ。完全に叩いて飛沫にしないと倒したことにはならないわ」
ルルチェもえげつねーこと言いやがるな。
「よし、追撃するぞ!」
俺はサラマンダーを追った。
その時、山の木々が、やたらとサラマンダーの炎に焼かれて、火が付いているのが分かった。
マズいぞ。
サラマンダーは体勢を立て直し、山の木や、山を囲む森に体をこすりつけて、凍った体の一部を再生させていた。
なるほど、ああやって体を再生できるんだな。
サラマンダーはすぐに全身炎に戻ってしまった。
氷系魔法対策はあっちも出来てるのか。
しかし、これはマズい。
サラマンダーの炎のせいで、山や森のあちこちで火事が起きている。
このままだと俺たちが火に囲まれるぞ!
やたら燃えやすいところにいるだけのことはあったのか。
サラマンダーは、俺たちの方に向かって来る。
「冒険者たちよ、俺を見くびってるんじゃないの?」
相変わらずのオネェ系な喋り方に、俺の腹筋が痙攣する。
ちょっとだけ、その言い方はやめてくれ。
戦闘には合わないから‥‥‥。
それでも戦いは続く。
サラマンダーは、口から炎を出すタイプのモンスターではなかった。
全身炎で、渦巻きながら体当たりしてくる奴だ。
それさえ避ければ、こちらもダメージは負わない。
「コマドリ、俺とイーゼルとルルチェでサラマンダーを相手にするから、お前は洞窟に入って、クレアスフィアを取ってくるんだ!」
「分かった!」
コマドリは洞窟へ向かう。
こうなりゃ強盗するしかねぇぜ!
盗人上等!
超根性!!
これが現代の冒険者のやり方だぜ。
俺は完全に開き直っていた。
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