第四百三十九章・ジ・フォードへの旅
最近はミステリー小説にハマっています。
第四百三十九章・ジ・フォードへの旅
俺たちは国境を越えて、ジ・フォード国内に入った。
途中、クラ・ナーアを通ったが、何事もなかったのはラッキーだったようだ。
たまにイーゼルがパニック発作に襲われたが、持ってきた薬で何とか凌いでいた。
「魔王がいなくなって、モンスターも森へ帰っていったと聞いてたのに、出るところでは出るモンだなぁ‥‥‥」
俺は愚痴を言った。
「リューイチ、これはクレアスフィアを手に入れる旅よ。モンスター退治の冒険じゃないわ」
ルルチェが言ってきた。
「まぁ、それはそうだが‥‥‥」
「モンスターの動きが活発化しているのは、ちょっとおかしい気もするんだけどね」
ルルチェは腕を組んで言う。
「どうしてかしら?」
「魔王が討伐されてから、50年か。まだ50年と言うべきか、もう50年と言うべきか」
「どうかしら?」
「そういや、魔王のいた城ってどこにあるんだ?」
「未開の地の雪山の頂上って話よ。わたしは行ったことはないんだけど」
「ほう、東国へ行った時に通った、あの未開の地か。あの土地に雪山があったのか」
「ええ。わたしたちが通った場所の、さらに北の方にね」
「へー」
俺は一度、行ってみたいと思った。
どうせもう、観光名所にでもなってるだろ。
行っても危険はないはずだ。
いつかは行くな。
「で、サラマンダーの奴は、ジ・フォードのどこら辺に潜伏しているんだ?」
ルルチェは地図を開いて、ジ・フォードの場所を確認する。
「確か、最後に確認されたのは、山の上らしいわよ。森林地帯を抜けた辺りね」
「そんな辺ぴなところにいらっしゃるのかね、サラマンダーさんは」
「何その言い方?」
「いや、サラマンダーと言えば、もっと燃えるような場所にいるのかと思っただけだよ」
「それはただの思い込みね」
「だって、そう思わないか?」
「そんなに単純な話じゃないわよ」
「そうか?」
「そうよ。戦いには前情報が必要なのは、もう分かってるでしょ?」
「ああ」
「その情報で、サラマンダーの居所を知るのが、一番大事ってこと」
「それで最後に確認された場所を割り出したってのか」
「わたしの情報ではね」
「なら、信じよう」
俺たちは、サラマンダーのいるという山に行く前に、街に着いたので、そこで一度、宿を確保した。
サラマンダーの山へ行くのは明日だ。
「そういや、レベルの確認をしてなかったな」
俺は皆に言った。
「ステータスカードを見せ合おう」
俺はポケットからステータスカードを出す。
どうせ俺のレベルは無限大のままだ。
他の三人のレベルが気になるところだ。
戦いに必要なレベルに達していることを望む俺だった。
読者の皆様に幸あれ!!




