第四百三十六章・飛行船攻略戦!
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第四百三十六章・飛行船攻略戦!
爆弾を落としてくる飛行船をどうやって破壊しよう?
飛行船は俺の頭上を通り過ぎて行った。
攻撃しようにも、高度が高過ぎる。
どうやってあそこまで行って、攻撃を仕掛けられるんだ?
俺一人では、どうにもできまい。
さすがの俺も、空中戦は出来ないからな。
飛行船は爆弾を投下しながら、余裕でカル・デールの王都の方へ行ってしまう。
マズいな。
コマドリも疲労で休んでいるだろうし、ルルチェに戦闘力はほぼ無い。
あとはイーゼルか。
そうだ!
イーゼルのミサイル魔法なら、敵が空中でも攻撃できる。
頼みの綱はイーゼルだ。
狂鬼病に冒されているとて、まったく戦えないわけじゃない。
魔法ぐらい使えるだろう。
俺はイーゼルを信じた。
一発、かましてやろうぜ、イーゼル!
* * *
カル・デールの王都にも、飛行船が襲来した。
まるでUFOでも見たかのように、民衆はパニックに陥る。
ルルチェの頭上を、飛行船が飛んでいった。
「あれは‥‥‥、まさか飛行船?」
ルルチェはルイ・イークの軍備を思い出していた。
確かにルイ・イークが飛行船を所持していたことは、知っていた。
しかし、実戦で使うなんて、と思った。
確か、飛行船に乗れるのは、王族のみだったはずだ。
と、いうことは、あの飛行船にはドルティス王が乗っているとしか、考えられなかった。
空を飛ぶ王族。
あんなものを使うなんて、戦争は何でもありなのか?
ルルチェが呆然となっている時、イーゼルがルルチェのところへやって来た。
「イーゼル!」
「ルルチェ、あれは飛行船ですか?」
「そうよ。まさか戦争に使うなんて、聞いてないわ」
「とにかく、わたしがミサイル魔法で撃ちます。弱点は?」
「あるわ!」
「どこです?」
「風船みたいになってるところ。バルーンの部分よ」
「では撃ちます」
「お願いね。城下を守るために!」
「はい!」
イーゼルのミサイル魔法で、三本のミサイルを飛行船に向けて飛ばした。
飛行船のバルーンに穴を開ける。
たちまち、飛行船はバランスを崩し、ユラユラと飛んでいく。
「もう一発撃ちましょうか?」
「お願い!」
その時、イーゼルは狂鬼病の症状が出て、胸を押さえてうずくまる。
「イーゼル?」
「す、すみません。ちょ、ちょっと待ってください」
心臓の音が、体じゅうに聞こえるようだった。
手足が少しだけだが震えた。
「もう時間がないわ!」
ルルチェはイーゼルの背中をさすった。
「イーゼル、大丈夫?」
「わたし、やります‥‥‥」
イーゼルは再び、ミサイル魔法で飛行船にミサイルを飛ばす。
今度は船室がある船の部分にミサイルが命中した。
飛行船の火薬庫を直撃したようだ。
ドーンと、大きな音が聞こえて、飛行船は大破する。
「やった!」
ルルチェは叫んだ。
墜落していく飛行船。
遠くに不時着したようだ。
それでも、これはイーゼルのお手柄だった。
「よくやったわね、イーゼル!」
「は、い‥‥‥。では薬を‥‥‥、持ってきてください。ルルチェ」
まだ、激しい鼓動がやまないイーゼルは、心臓を押さえて言った。
こんな体で、よくやったと思うルルチェだった。
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