第四百三十五章・戦争は、その実情を知らぬ者には、甘美なもの
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第四百三十五章・戦争は、その実情を知らぬ者には、甘美なもの
なぜ人は、戦いに引きこまれるのだろう?
人間は殺し合いを始めるまでは、自分を英雄だと思う。
戦いを好み、殺すことをためらわない。
死など感じていない。
勝てると信じている。
負けることなど考えもしない。
空想の中で戦えば、いつも自分が勝つ。
自分が死ぬなど考えもしない。
自分だけは死なないと思っている。
だが、現実は死体の山が出来る。
血が流れる。
自分の手を汚してしまう。
殺される。
殺してしまう。
後悔する。
苦悩する。
意味を考える。
絶望する。
勝つが、心を病む。
負けて、苦しむ。
そして恐れに身を任せてしまうのだ。
数日間、その戦いは続いた。
戦っては退き、再び攻撃しては、下がる。
映画『インデペン〇ンス・デイ』みたいに三日で戦いが終わることは無い。
大体そんなに早く戦争が終わるわけがない。
俺もコマドリも、敵の鎧兜をぶっ壊していった。
奴らは剣と盾を持つ、究極のガ〇ダムスタイルだ。
ついでに剣も盾も破壊してやるか。
その隙を突いて、カル・デール軍が敵軍を斬っていった。
これは戦争なのだ。
来る敵は倒す。
しかし、俺はともかく、コマドリは、数日の戦いに、疲労がピークに達していた。
「コマドリ、もう無理はするな。あとは俺が戦う」
コマドリはゼーハーゼーハーと呼吸を乱しながら、うなずいた。
「スマン、リューイチ。わたしはもう、休む」
「ああ。残りは俺と、新エトカニア騎士軍団に任せろ!」
俺はここぞとばかりにチートスキルを使う。
手には聖なる剣。
これで負けるはずがない。
リタ・エール軍とルイ・イーク軍の軍勢を、俺がほとんど倒していった。
「よし、あとは追うだけだ」
俺は敵軍に向かって行った。
その時、空から大きな飛行船が飛んで来るのが見えた。
飛行船だと?
あれはまさか、噂に聞いた、ダン・ルーエのドワーフが発明し、ルイ・イークが所持したと言われる近代兵器!
飛行船は爆弾を投下し始めた。
草原に爆発が、あちこちで起こった。
あいつら、あんな兵器を‥‥‥!
俺たちは頭上を取られてしまった。
頭上は絶対の死角。
上を取られたら、逃げるしかない。
でも何とかして、飛行船を何とかしないと‥‥‥。
考えろ、考えるんだ!!
読者の皆様には感謝しかないです!!




