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第四百二十六章・オーガーのルエルガ

今日は眠いです。そして寒いです。もう4月なのに、早いもんですね。

第四百二十六章・オーガーのルエルガ



 吉さんが漕ぐ小舟で、俺たちは鬼ヶ島に向かった。

島はどんよりと、暗い雲に覆われていた。

あれが鬼ヶ島か。

時より雷が鳴っている。

不気味だな‥‥‥。

岸に着くと、俺たちは砂浜に降り立つ。

「とうとう着いたな」

 俺は嫌な予感がした。

「オーガーか。こんなところに住んでるなんて」

「リューイチ、オーガーでも躊躇はできません。倒すなら、ためらってはいけないです」

 イーゼルが俺に警告した。

「分かってるよ」

「オーガーは殺さないといけないんです。そうしないと、またヤマトのクニが蹂躙されてしまう」

「でも、いきなり殺すとはなぁ」

 

 殺すのはためらうぞ。


「リューイチ、時には残酷になることも必要なんです」

 イーゼルは俺に強く言った。

「殺すか殺されるかです!」


 俺はルルチェにも言われた。

「リューイチ、オーガーは危険よ。絶対に殺すと誓って!」

「そんなに危険なのか?」

「昔話にも出てるでしょ?殺さないと終わらない」


 そこまでして倒さなければならない理由は何だ?


「分かった。オーガーは殺す。それでいいか?」

「その意気よ!」

 ルルチェがうなずいた。


 てか、そこまでしてノリノリでヒャッホーな気合いで殺す相手なのか、オーガーは?


 俺たち一行は、吉さんを浜辺に残し、鬼ヶ島の奥へと足を踏み入れた。

不気味な感じは続く。

ここの磁場はおかしい。

てか、東国はどこでも、大なり小なり磁場が狂っている。

どうなってやがんだ、ここは?


 歩いていると、谷の間へ来た。

そこに立っている女がいた。二本角のオーガー、ルエルガだった。

角が二本あるから、すぐに分かった。


 あいつが一匹目か。

 

 俺たちは戦闘準備をする。

 

「来客のようですね~ェ、そこの四人」

 ルエルガは二本の角を持ち、右の頬にやたら傷があった。

舌を出したまま話す、器用な奴だ。

「ようこそ、これから死人になる人たち。わた、わた、わたしが歓迎して、殺してあげます。ぶっ、ぶっ殺す~ゥ」

 

 気でも触れてるのか?


「ぶっ殺す~。お前らを殺す~。コロ、コロ、コロす~ゥ!」


 こいつはマジで、キレてる奴だ。

 ヤバい。

 倒さないとヤバい。

 それだけは俺にも理解できた。


 オーガーのルエルガ、まずはこいつを倒す!



読者の皆さんには、感謝しかありません!!

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