第四百二十一章・本当の激流へ!〈後編〉
今日はぐっすり眠れましたので、気分が良いです。健康って大事!!
第四百二十一章・本当の激流へ!〈後編〉
俺たちの乗ったいかだは、滝のそばまで行く。
しかも相当なスピードで。
これは死ぬ!
渡れるとか、そういう話じゃない。
チートの俺でも溺れて死ぬよ!
嫌だー!!
死ぬのだけは嫌だ~!!
死ぬ冒険はやめるよチクショウ!!
ふっかつの じゅもん
いうていみやこうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺぺぺぺぺ‥‥‥。
何を心の中で、口走っているんだ、俺は?
「リューイチ、殺す!死ぬじゃないか!もう死ね!死ね死ね死ねェ~」
コマドリは迫る滝を見て、大声で言った。
人に〝死ね″とか簡単に言っちゃいかんぞ!
冒険者は仲良く楽しくだな~。
「リューイチ、今回は恨みます!人生で初めての恨みです!ミサイル攻撃でバラバラにさせていただきます!いや、コナゴナにします!形も残らないように!当然、最後は爆破魔法で完全に消し飛ばしますからご覚悟を!!リューイチに死を!全身全霊で死を!!大魔女のリプクレシアに誓って!」
イーゼルがおかしなことを言い始めた。
混乱もここまで行くと、芸だな。
「ギロチン、ギロチン、ギロチン、超ギロチン、ギロギロギロギロギロ!!!!」
カエル型の宇宙人のようなことを言い始めたぞ、ルルチェ様よ!
滝を落ちるいかだ。
俺たちを乗せたまま、滝つぼに突っ込む。
一度、川の水面の下まで沈んだいかだは、再び水面の上に浮かび上がり、思いっ切り水面から飛び出した。
転覆しないまま、滝を越えた。
いかだはそのまま、また激流に乗る。
死んでなかった‥‥‥。
てか、殺されずに済んだ。
でも激流が終わったわけじゃなかった。
「まだ、終わりじゃないぞ!ちゃんと掴まってろ!」
俺はびしょびしょになった全員に声をかけた。
「激流を乗り切れたわけじゃないからな。てか、俺を殺すなよ?ちゃんと滝は越えたんだからな!」
一応、保険はかけておく。
こいつらに殺されてたまるかよ!
アルカディア川の激流を、何とか乗り切った俺たちのいかだは、次への激流の波に乗った。
今度は何だ?
岩だらけだった。
どこで岩にぶつかっても、おしまいのような地形だ。
「これはまた、ヤバい‥‥‥」
俺は竿を使って、岩を避けて行く。
それでもあちこちで、岩に激突しながらいかだは進んで行った。
「振り落とされるなよ!」
俺は何とか岩場を攻略していった。
これで乗り切れば、もう大丈夫だろう。
俺は力の限り、いかだを漕いだ。
この辺の話は映画「激流」を参考にしています。古い映画ですが、面白い映画です。




