表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
411/479

第四百十章・再びオロチの山へ!

この辺のエピソードは、昔描いた漫画を参考に書いてます。

第四百十章・再びオロチの山へ!



 翌日、イーゼルの安全を確認するために、俺たちはオロチの山に登ることにした。

巨大な獣道が道しるべとなって、山の奥へと続いている。

「さぁ、登るか」

 俺はコマドリとルルチェを連れて、山を登り始める。

「リューイチ、完全武装のわたしたちが来たら、オロチも警戒するんじゃないの?」

 ルルチェが、正論に近いことを言った。

「まぁ、そうだな」


 でも、武器を置いていくわけにはいかない。

 と、言っても武器を持ってるのはコマドリくらいのものだが。


「戦闘にはならないように努めるだけさ」

「そういう楽観的な気持ちはどこから来るの?バカなの?」


 それは言い過ぎ!


「ヤマタノオロチがそんなに邪悪な存在には見えなかったからさ」

「どうして?」

 ルルチェは訊いてくる。

「村を襲うと本当に言われたわけじゃないんだと、俺は思ったんだ」

「ただ、娘を要求してきただけってこと?」

「その通り」

「なら、どうしてイーゼルは、いえ、娘は連れて行かれたの?」

「それは分からんが、食う気ならその場で食うだろう?」

「いいえ、持ち帰ってから、火であぶって、炒めて、塩をかけて、美味しくしてから食べる気だったのかもよ?」


 いきなりグロいこと言うなぁ、ルルチェ‥‥‥。

 人間の料理の仕方を、懇切丁寧に語ってるんじゃねーよ。

 絶対に想像したくないことナンバーワンみたいなのを、普通に言いやがって!

 注文の多い料理店かよ?


「オロチは九本も首がある奴だぞ?」

「ハ本ね」

 冷静に訂正するルルチェ。

「ああ、そうだったか。それでも巨体だ。娘をさらうのには、何か別の理由があるはずだ」

「それは何?」

「分からんが‥‥‥」

「曖昧ね」

「俺たちの想像を超えた理由があると思うんだ」

「それは期待できるわね。その理由を考えろってことね」

「いや、考えなくてもいい。とにかく山奥へ行くことだな。そこに答えはある」

 と、言っても、山の上までは、けっこう距離があった。


 最強の草履の入手のために、俺たちがこんなに労力を使うのは、何でか割に合わない気がした。

 大体、最強の草履って何だ?

 どんな草履だよ?

 その草履で殴ったら、魔王でも殺せるというのか?

 単純に武器になるな、その草履。

 そんな鈍器なら、ホームセンターにでも行って、トンカチ買ってきた方がマシだ。

 いや、トンカチは武器じゃないけどな。


 映画『イコ〇イザー』じゃないんだからな。

 

 それはそうと、俺たちはどんどん山の奥へと足を踏み入れて行った。

 

 イーゼルは今頃、何をしているのかなぁ?


 ま、どうせすぐに分かるだろう。

 オロチと一緒ならな。



読者の皆様に幸あれ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ