第四百九章・一度帰って相談な。
おかげさまで、累計アクセス数が10万を超えました!!皆さんのおかげです!!ありがとうございます!!
第四百九章・一度帰って相談な。
俺たちは連れて行かれたイーゼルを残して、一度村へ戻った。
夜はまだ続いている。
村長は、俺たちを民家に入れてくれた。
「それで?」
「イーゼルは生け贄になっちまったよ」
「そう言う割には、涼しげな顔だな、冒険者」
「え、そう見える?」
「ああ。まるで心配してないようだな」
俺はイーゼルの魔女としての実力を知っていた。
「その気になれば、彼女は戦えるからな」
「彼女は魔女だろ?」
「そうだよ。もしかしたら、今頃はもう、ヤマタノオロチを退治しているかもな」
「食われているかもしれないんだぞ?」
「食うには相手が悪すぎる。ランチが襲ってきたら、当然ビビるだろ?」
「そうは言うが、相手はあのヤマタノオロチだぞ?」
「もっと強い敵と戦ったこともある」
「そ、そうなのか?」
「ああ。だから、俺はイーゼルを信じるぜ」
「大した信頼だな」
「まぁな」
俺はコマドリやルルチェとともに、床に座った。
「今日はここに泊まらせてもらうぜ」
「どうするんだ?」
「明日の昼に、俺たちもイーゼルを探しに、オロチの山に登ってみるよ」
「そうか。なら十分休んでくれ。ここに泊まって、明日に備えるといい」
「サンキュな!」
「サンキュ?」
「ありがとなってことさ」
「どこの言葉か知らないが、別に構わん。君たちが来てくれたおかげで、こちらの村娘が助かったのだからな」
村長は、民家を出て行った。
俺たちは、相談に入った。
「さて、じゃあイーゼル奪回には、どうすればいいと思う?」
俺はコマドリたちに言った。
「リューイチ、本当にイーゼルは無事だと思うか?」
「当然だと、俺は思う」
「その根拠は?」
「ヤマタノオロチを見ただろう?」
「ああ」
「あの巨体が娘一人を食っただけで満足できるような奴だと思うか?」
「まぁ、足りんだろうな」
「ショートケーキのイチゴだけ食って、満足は出来ない、そう俺は思うんだ」
「何だ、その例え?」
「他に思い付かなかったよ」
「それじゃあ、イーゼル、いや、娘は食べられるために連れて行かれたわけでは無いというのだな?」
「その通り」
「ならば、他の目的でイーゼルは連れて行かれたのか!」
「俺はそう見てる」
当然、イーゼルの身の安全が保障されてるわけじゃない。
でも、まぁ俺はイーゼルを信頼している。
あいつは絶対に無事だ。
俺はそう思ってる。
引き続き、ご感想やレビューも待っています!!




