第四百一章・未開の地へ行くことに‥‥‥。
今日は少し用事があって、更新遅れました。スミマセン‥‥‥。
第四百一章・未開の地へ行くことに‥‥‥。
ジ・フォード王国を避けて、東へ行くと、未開の地に出るらしい。
そんな場所があるのは、以前聞いたことがある。
しかし、その場所が未開の地なのはどういう訳か?
俺たち一行は、未開の地へと足を踏み入れた。
そこにあったのは、大量の産業廃棄物だった。
これはライフルを作る時に出た、残骸だろう。
「この土地をこんなに汚すとは‥‥‥」
俺は呆れた。
ここまですさまじい量の廃棄物は見たことない。
俺は恐れを抱いた。
ゴミはちゃんとゴミ捨て場に、どころじゃない。
この規模はいただけない。
ここに住んでいる者もいるだろうに。
「ここで生活している人たちはいるのか?それともいないのか?」
俺はルルチェに訊いた。
「耳長族がいるはずよ」
「耳長族?」
聞きなれない民族名だな。
「何だ、ウサギか?」
「まぁ、ウサギみたいに耳が長いから、耳の部分の長いローブを着た民族よ」
「そういうのがいるのか」
「こんな偏狭な土地でも、生活している人たちがいるってことよ」
「その人たちを無視して、この土地に産業廃棄物を捨てるなんて、問題だぞ?」
「そうは言ってもねぇ。どかせる規模じゃないし」
「夢の島か!」
ゴミの山と言えば、「夢の島」だろう。ハエが大量発生して、問題が明るみになったところだ。ゴミの焼却が間に合わず、そのまま埋め立てていたら、ガスが溜まって自然発火したりしていたのだ。悪臭や害虫も大量発生し、周辺住民の生活にも影響が出たのだ。
今では焼却処分により、ハエやガスの発生は抑えられているため、埋め立てられてもいるし、「ハエの天国」と呼ばれたその事実は、今の俺たち世代では想像がつかないだろう。
俺だってネットで知ったんだし。
ゴミの山が続くこの土地は、足元に注意しないと足場が悪くて歩きにくい。
そうこうしているうちに、ここに住む耳長族の連中に出くわした。
「君たちは誰だね?」
男と見える耳長族が、俺たちに話しかけてきた。
耳の長いローブを着ている。
「俺たちは冒険者だ」
「冒険者?50年ほど見てないが、まだいたんだな」
「ああ。復活したんだ」
「では、また魔王が?」
「いや、魔王は50年前に討伐された」
「なら、どうして冒険者が現在もいるのだ?」
「それは、話が長くなるから想像に任せるよ。あんたらは耳長族だろ?」
「その呼び名はジ・フォードの呼び名だな。我々はバニー族と呼んでいる」
バニー族?
そこに大した違いはあるのかい?
まぁいいが。
「こんな場所で生活してるなんて、大変だろう?」
「ここはもともと、我らの住んでいた場所だからな」
「そうか。何とかしてやりたいんだけどな」
「人間には無理だろう」
「そうか‥‥‥」
「まぁ、客人として扱うよ。村へ来るといい。ついてきなさい」
「え、いいの?」
「客人だからな。というか、ここに来る人はほとんどいないからな。たまには誰かをもてなしたいのだ」
「なるほどな。ありがとな。お言葉に甘えさせてもらうよ」
俺たちは、バニー族の村に案内された。
読者の皆様に幸あれ!!