第三百九十六章・始末しろよ!
漫画もちょこっとだけ描いてみたいな。昔、描いてたし‥‥‥。
第三百九十六章・始末しろよ!
予期も無く犬のフンを踏んでしまったイーゼルを、気の毒に思った俺は、公園で犬のフンの始末を誰がしてないか確かめるために、公園内をウロウロしながら見張ってみた。
犬のフンGメンというやつだ。
いや、そんなのあるのか知らんが。
見張っていると、俺は背中の方から肩をトントンと叩かれた。
「君、何をしているのかね?」
ビシッとした制服の警察官のような男だった。
「いや、ちょっと‥‥‥、見張りを‥‥‥」
「見張り?何の?」
「犬のフンを放置してないか、見張ってるんだよ」
「犬のフンだと?なぜそんなことを?」
「俺の仲間がフンを踏んだからだよ」
「フンを踏んだ?ダジャレか?」
ちげーよ!
「まぁ、ここでは何だし、ちょっと来てもらおうか」
職質か?
しかも連行?
「おいおい、俺はダ・ガールの直属の冒険者、リューイチだぞ」
「ダ・ガールの?それはまた、遠くから来たのだな」
「俺の格好で分かるだろう?」
「その格好は実に見事な冒険者の格好だな。サーカスの団員か?」
「何でサーカス?」
「昼過ぎにサーカス団『ブロードウェイ』が、この公園に来ることになっているからな」
ブロードウェイって何だよ!
ミュージカルか?
「それは俺には関係ない。サーカスとか知らん」
「なら、ちょっと来てもらおうか。リューイチ君」
その時、年寄りのおじいさんが、犬を連れて、公園で犬のクソをさせているのが見えた。
そのフンは、取らないまま、行こうとしている。
「見ろ、オッサン!あの人、犬のフンを取らないで行ってしまうぞ!確保しよう」
「ああ、あの人は腰が悪いから、しゃがめないんだよね。だから犬のフンを取れないんだ」
「それで見逃すのか?」
「あとでパークセキュリティの人が片付けることになっているんだ」
「その前にクソを踏む人が出たらどうすんだ?」
「それはその人の自己責任だ」
どんな理屈だ!
屁理屈ってやつだろ、それ!
「俺の仲間がさっき、踏んだんだよ、犬のクソを!だから、犯人を突き止めるために張り込んだんだ俺は」
「しょうがないな。なら、すぐに片付けてこい」
「俺が片付けるのかよ?」
「パークセキュリティが来るまで待てないというのなら、自分が片付けろ」
「そいつはおかしいぞ!」
「見逃してやるから、クソを片付けるんだな、リューイチ君」
犬のクソも放置とは、治安が悪いにもほどがある。
まぁ、俺が犬のフンを片付けてやったが。
クソだけに、クソ食らえだチクショウ!!
読者の皆様に幸あれ!!