第三百九十三章・ロシアンルーレットさまさまだよ!
今日は平日ですので、ちょっと出掛けてきます。
第三百九十三章・ロシアンルーレットさまさまだよ!
俺はそのロシアンルーレットの挑戦を受けることにした。
やることは分かってる。
引き金を引けばいいんだ。
そのあとは、もう分かるだろう。
その前に。
「おい、その拳銃は、まさかカピーナ・テュルユークのところの?」
「ああ、正解。一丁もらっておいたのだ。とある手段でな。だからそれ以上はツッコむな!」
ツッコんでいるわけではないのだが、それ以上に気になる!
てか、ツッコまれること前提での話だよな、その反応は?
まぁいい。どうせこれ以上はツッコむ義理は無いのだ。
この世界はある意味で不可思議だ。
勝手にそう思う俺。
「リューイチ、大丈夫なのか?」
コマドリが心配してきた。
「大丈夫だよ、コマドリ」
「命を賭けた勝負なのだぞ?」
「分かってる」
「そんなギャンブルは欲しくない!」
「なぁに、俺に限って負けるわけは無いんだ」
「でも‥‥‥」
俺はコマドリの肩に手を置いた。
「心配するな!」
コホンと咳払いをするイーゼル。
あ、これはマズいか?
「イーゼル、お前も心配するな」
「全然心配してないです。勝手に勝負して、勝手に死んでください」
死ぬとか簡単に言うなよな。
死んだらすべてが終わりなのは分かってる。
命のスペア無し!
だからこそ、俺が挑んだんだからな。
「よし、始めよう」
「いいだろう」
アルヴァーニャ・オルテガは拳銃を持って、俺の前に立つ。
「アルヴァーニャ、どっちが先にやる?」
「そっちから挑んできたんだから、そっちが先攻だろう?」
「そう言うと思ったよ。だけど、先攻はそっちに譲るよ」
「何?お前からやれ!」
力強い言葉で、アルヴァーニャ・オルテガは、俺に言ってきた。
「いや、お前からでもいいだろ?」
「そっちが先にやれよ!」
言葉遣いが荒くなるアルヴァーニャ・オルテガ。
何でそんなに先にやらせたがるのだ?
「分かった。貸せ。俺からやってやるからよ」
俺は拳銃を手に持った。
「ダメよ。リューイチからさせるわけにはいかない」
ルルチェが俺たちの間に入って来た。
「どういうことだ?」
俺は拳銃を下ろす。
「銃に細工されてる可能性がある」
「そ、そうなのか?」
「ええ、ちょっと見せて」
ルルチェは俺から拳銃を取り上げた。
しかも乱暴に。
「ルルチェ、その拳銃がどうしたというのだよ?」
「待って!」
ルルチェは拳銃を調べる。
何と、拳銃には弾丸が全部入っていた。
「これでは勝負にはならないわね。イカサマよ!」
ルルチェはアルヴァーニャ・オルテガの嘘を暴いた。
「この拳銃で先に撃った方が、負ける。しかも百パーセント死ぬわ」
なるほど。
そう来たか。
チャチな手だ。
「アルヴァーニャ・オルテガ、あなたは卑怯よ!」
「それも含めてギャンブルなのよ。どんな手を使われても、負けた方が負け。それがカジノ!」
そういうのはどうでもいい。
「ルルチェ、貸せ」
俺は拳銃をルルチェの手からもぎ取った。
「どうするの?」
「引き金を引いても死ななきゃ勝ちだろ?」
「そんな勝ち方は知らない」
「まぁ、見てろって!」
俺は拳銃をこめかみに当てると、引き金を引いた。
銃弾が俺のこめかみに当たり、跳弾が天井に飛んで、壁の花瓶を割った。
「嘘‥‥‥」
その場にいた皆が、仰天する。
俺はチートだから、こんな弾丸一発では死なないし、傷が付くことも無いのだ。
久々の、俺Tueeeeeeeeeeee!!!!!!!
読者の皆様に幸あれ!!