表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
393/479

第三百九十二章・アルヴァーニャ・オルテガ

季節の変わり目ですね。体調は大事です。風邪など引かないように気をつけてください。

第三百九十二章・アルヴァーニャ・オルテガ



 コンコンと、部屋のドアをノックする俺。

相手が返事する間もなく、俺たちは部屋へ入った。

奥に金勘定をする女がいた。

そのそばに、マーガレット・ミシェルとスライが立っていた。

「お前たち‥‥‥」

 スライが俺たちの方に来る。

「いや、お前はそのままでいい。マーガレットも。俺たちはアルヴァーニャ・オルテガに話が‥‥‥」

 そう声を掛ける間もなく、マーガレット・ミシェルが、俺たちに、「今は師匠にわたしたちのことを話してるところだったんだ」と言った。


 アルヴァーニャ・オルテガは、俺たちを見た。

「君たちは冒険者か?」

「え?ああ、まぁね」

「今、この二人がダ・ガールへ行きたいと言ってきたところだ。君たちはダ・ガールの冒険者だろ?時代遅れな」


 時代遅れで悪かったな。

 それは女神ルシフィーネに言ってくれ。

 俺のせいじゃない。

 こうでもしないと冒険無いじゃないか!

 冒険やめるぞコラ!


「この二人には、わたしの護衛を務めてもらいたいんだ。だから、ダ・ガールへの亡命は認めない」

 そうキッパリと言うアルヴァーニャ・オルテガ。


「アルヴァーニャ様、わたしたちはギラギラしたこの世界から離れたいんです」

 マーガレット・ミシェルが、声を高くして言った。

「ダメだ。ここにいろ。その騎士崩れもここで雇ってやるから」

「そういう問題ではないのです」

「わたしに拾われて、育ててもらった恩を忘れたか?」

「そ、それは、感謝しています。でも、もうそろそろ自分の人生を自分で歩んでいきたいのです。このスライと一緒に」

「騎士崩れか、こんな男、どこで拾って来たのやら。イケメンだが、残念な顔をしているぞ」


 察しがいいな、アルヴァーニャ・オルテガは。

 てか、ツッコむのは次の機会にしよう。


「あの~」

 俺は手を、恐る恐る挙げた。


「何だ?」

 アルヴァーニャ・オルテガは、俺の方に目をやった。

「ここって、ちゃんと申請はしてあるカジノなのか?どうも違法臭くて仕方が無いのだが」

「違法?今どき申請有りで運営しているカジノの方が珍しいぞ」


 違法って認めちゃうんだ。

 「ハイ、わたし悪くないです。皆やってることですから」的な言い分をありがとう。


「カジノの無い世界などあり得ん。ギャンブルを違法とするなら、どこで道楽を満喫すれば良いのだ?」

「言い分はもっともだが、前例があるからそれを後ろ盾にして、自分も乗っかるなんて、良くないでしょう?」

「クラブ、クスリ、賭け事、売春。それらはどんなに摘発しても、無くなりはしないのだ。もっと大人になれ、冒険者」


 そういう理屈か。


「なら、あんたが賭けるのが命なら、ここで戦ってもいい」

 俺は啖呵を切る。

「命を賭けるか、面白い!ではロシアンルーレットといこうじゃないか!」

 アルヴァーニャ・オルテガは、机の引き出しから、連発式の拳銃を出して、テーブルに置いた。


 何でロシアンルーレットがこの世界にあるんだ?


「おい、そのリボルバー拳銃、どうした?」

 

 剣と魔法の世界に似つかわしい物じゃないぞコラ!

 ここはツッコませてくれ。



二日連続で一日のアクセス数が1000以上でした。本当にありがとうございます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ