第三百九十章・スガベスラはカジノの街
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第三百九十章・スガベスラはカジノの街
俺たち一行は、ルルチェの地図によって、近くの街へと寄った。
もう日が暮れる時間だった。
しかし、その時間こそ、この街では人々が集まるようだった。
そこはカジノが盛んなスガベスラの街だった。
街全体がネオンの光で賑わっている。
「すごいゴージャスな街だな、ここは」
俺は感心した。
「綺麗ですね」
カジノには場違いな格好の、魔女スタイルのイーゼルは、街の喧騒にだけ、興味があるようだった。
「俺は賭け事はやらないんだけどな」
俺はカジノが賑わう大通りを、場違いな格好で進む。
てか、俺たちは揃いもそろって、ここでは場違いだった。
ルルチェでさえ、そうだったのだ。
姫の前に賢者だからな。
それにまぁ、俺たちは本当にただの冒険者だからな。
背広やドレスの街に、こんな貧相な冒険者の格好は、本当に場違いだ。
場違い場違いと言いながらも、俺たちはカジノ通りを歩いてみた。
ジロジロ見られてはいるが、俺たちに関心もないようだ。
街の人は金とコインとチップにしか興味はないようだ。
こんな街があるとは。
基本的に俺は、酒もタバコも女もギャンブルもクスリもやらないのだ。
酒は飲めるが、必要以上に飲んだりはしない。
俺のいた世界では未成年だし。
かつて、一度だけ俺は、パチンコというものをやったことがある。
興味本位が半分と、もう半分は大人への通過儀礼みたいなものだった。
しかし、1000円を三分で使い果たして、もう、すぐにやめた。
三分で1000円をだぞ?
その頃のお小遣いはひと月に3500円。
そのうちの1000円が、三分で飛んだことにショックを受け、それ以来、ギャンブルというものを敬遠してきたのだ。
ロクなことがない。
金をそこで稼げる奴がやればいい。
俺はもう、ゴメンだ!
「リューイチ、リューイチ!」
コマドリが俺を呼んでいる。
「どうした?」
「ここは賭博場がいっぱいだな!」
賭博場と来たか。
「何でテンション上がっているんだ?」
「何でって、わたしのいた忍者の山でも、賭博場はあったのだ!」
へー、そうかい。
「それって、丁か半かの賭博場か?」
「ああ。よくすっからかんになって、身ぐるみ剥がされそうなくらいになってたのを思い出すよ」
「お前、賭博は禁止な」
その年でギャンブルにのめり込むなってんだ。
俺たちが歩いていると、人にぶつかった。
「すいません」
俺は、その人の顔を見た。
マーガレット・ミシェルだった。
「あれ?あなた方は‥‥‥」
「おいおい、こんなところで会うとはな」
となりには、スライがいた。
カジノでもやりに来たのか?
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