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第三百八十五章・キャロライン・リパーの娼館

最近DVDよりブルーレイ買ってます。画像が良いのがいいですね!!

第三百八十五章・キャロライン・リパーの娼館



 娼館『サキュパス』の三階に上がった俺は、「社長室」と書かれたドアの前に立った。

会社かよ?

俺はキックが出来る。

しかもチートスキルだ。

一人で大丈夫だ。


 俺はドアをノックした。

「はーい」

 女の声がした。

 俺はドアを開けて、中に入った。


 俺とキャロルは対面した。

「新しい従業員か、お前?」

「違う」

「何だ、わたしには敬語を使え!」

「いや、だから従業員じゃないから」

「じゃあ、何なんだお前?」

「俺は冒険者のリューイチ」

「冒険者だと?本気で言ってるのか、貴様?」

「ああ」

「まさか、魔王が復活したのか?」

「いいや」

「なら、何で冒険者なんかしてる?」

「お前のような犯罪組織を潰すためだよ」

「何?ぶっ飛ばされたいのか、お前!」

「犯罪は犯罪だ」

「娼館はわたしのものだ」

「いや、人身売買してるだろ?それに誘拐も」

「給料は出してるんだぞ?」

「それはプロの娼婦にだけだろ!」

「いちいちうるさい。お前はただの冒険者だろ!冒険者はスライムでも討伐してろよ、このゴキブリが!」


 ゴキ呼ばわりかよ?

 ま、いいけどね。


「出来れば人間を死なせたくはないんだ。あんたのことだよ?女は特にな」

「女は特に殺せないというのは差別だな。女」

「え、そういう思考なの?」

 

 意外だな。

 じゃあ、倒してもいいのかな?

 いや、殺すって意味じゃないけどね。


「女を食い物にするマネには、異論を唱えたいな」

 俺は正論を言った。正論って、辻褄が合わない時もあるが。

「ここにいれば、稼げるからな。出て行かない娘もいる」

「いや、拉致した娘は、親元へ返してやれよ」

「親が早くに死んで、行き場を失くした娘たちも雇っているのだ。全部が全部、悪いことをやっている訳じゃないんだ。そういう娘を冒険者はどう救える?帰る場所のない娘はどうなるんだ?娼館は悪いことばかりではない。それを分かって欲しい」

「話をすり替えるな!俺は解放させたいだけだ。行き先はまだ、どこにでもあるだろ?」

「それなら、世界中にある娼館や遊郭はどうなる?売られる娘たちはどうなる?」

「それは‥‥‥」

 俺は言葉を失う。

「大体、お前みたいな男たちが楽しむために娼館は作られているだろう?風俗批判か?正義ぶったご高説をありがとう。ハイ拍手。パチパチパチ」


 うぜーな。

 やかましいわ!


「俺は風俗には行かない。とにかく、俺の言うことを聞け。もう足を洗うんだ、悪党!」

「悪党か‥‥‥。実はわたしも以前は娼婦だったんだけれどな」


 え、そうなの?


 意外なことを言われたぞ。


 まぁ、俺は正義を語るつもりはない。

 偽善でもない。


 まぁ、俺は処世術として、偽悪的に生きているつもりなんだけどな。



ご感想やレビューも待っています!!よろしくお願いします!!

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