第三百八十一章・皆の誕生会だ!騒げ!食え!飲め!
今日は遠出しようかと思います。
第三百八十一章・皆の誕生会だ!騒げ!食え!飲め!
誕生日パーティーは、夜中まで続いたので、一度、宿の主人に怒られてしまった。
そろそろお開きにしなければ。
キリが無いが、そのキリのいいタイミングが見つからないでいた。
「そういや、コマドリももう、誕生日を迎えたんだったな」
「わたしか?」
コマドリは酒に酔いながら、返事をする。
「忘れていたよ。スマンな。今日で三人の誕生日を祝おうか?」
「え、遠慮する!誕生会が雑過ぎる」
「遠慮はするな。まとめて祝おうじゃないか」
「わたしはついでか?」
「何でもいいだろ?そういえば、コマドリも十八か?色気が出てきたように見えるぞ」
「やめろ!わたしをそういう評価するんじゃない!」
「色っぽくなったぞ、コマドリ」
「そういうの、セクハラと言うんじゃないのか?」
「セクハラけっこう!今日は無礼講だ」
「何てやつだ。キモイわ!」
「忍者がキモイとか使うな」
「うるさいわ!」
広間の出入り口を見ると、イーゼルが宿の主人に頭を下げているのが見えた。
「すみません、こんなに騒いじゃって。すぐ終わりますので‥‥‥」
平謝りするイーゼルだった。
あいつは酔ってないから、一人だけシラフだった。
俺たちはすぐに、宴会をお開きにした。
片付けは皆でする。
「騒ぎ過ぎたな」
俺はゴミを集めると、それをまとめてゴミ袋に入れた。
でも、楽しかった。
「俺やコマドリも祝うとは、想定してなかったな」
食い散らかした食べ物を見て、ルルチェの表情も変わる。
「この残飯だけで、どれぐらいの人が飢えをしのげるのかしら?」
辛辣だな。
ダ・ガールの行事ではないので、ルルチェがそう言うのも納得がいく。
「ルルチェ、楽しめたか?」
「まぁね。ありがとう」
「そこは笑えよ」
「うん、そうね」
ルルチェは笑顔になった。
その表情は、複雑な感情を押し殺しているようだった。
真面目だなぁ。
イーゼルが戻ってきた。
「もう夜中の一時過ぎです。早く片付けて、広間を開けましょう」
もうそんな時間か。
慌ただしいな。
俺たちは広間を綺麗にすると、部屋へ戻っていった。
どんちゃん騒ぎも、今日だけ特別にいいだろ?
明日からは、また旅に出るのだ。
次の旅はどうなることやら。
更新時間に間に合うように帰るつもりですが、ズレたらごめんなさい。