第三百六十七章・スカーレット不在?
思い切って高い映画のブルーレイを購入しました。散財!!
第三百六十七章・スカーレット不在?
そろそろスカーレットの小屋に着く頃だ。
俺は一言、言っておこうと思っていた。
盗みは犯罪だとな。
山の中に大きめの小屋があった。
あれがそうか!
「いざ、取られた物を返してもらいに来たぜ!」
勢いよく扉を開ける俺。
「リューイチ、もっと丁寧に開けなよ」
ケンブ・ジュニアに言われたが、俺は無視して中へと入る。
「スカーレット・オハラ!」
俺は小屋に響くように大声で言った。
「オハラじゃない、オー・サハラだよ。誰だよそのスカーレット・オハラって?」
ケンブ・ジュニアは俺の背中に言った。
やかましか!
どうでもいいぜ、それ!
しかし、小屋の中にはいろんな物があったが、人の気配は全く無かった。
要するに誰もいない。
「アレ?どうなってるんだ。留守か?」
俺は誰もいない小屋の中を、あさってみたが、聖なる剣は見つからなかった。
「どこ行った?」
俺は地団駄を踏みたくなった。
しかし、冷静に冷静に‥‥‥、と、努めた。
さぁ、どうする?
「いないじゃないか!」
俺はケンブ・ジュニアに言った。
ちょっと、大人げない声を出してしまった。
冷静どこ行った?
でも、あの剣が無いと、今後の冒険にも支障が出る。
ていうか、あの剣は名刀なのだ。
売っ払われちまったら、それこそコトだ!
「他に当ては無いのか?その子ならどこに行く?」
俺はケンブ・ジュニアに訊く。
「そうだなぁ。カピーナ・テュルユークのところなら、よく鉄製品を売ってるって話だけど」
いきなり本命が来た!
「この近くなんだよな?」
「そうだよ。と言っても、禿山の上だよ?」
「行くよ!行くしかない。女犯三羽烏の最後のひとりなんだからな」
「女犯って?」
「この世界で不義を働く女のことだ」
「つまり悪者ってこと?」
「ああ。カピーナ・テュルユークはライフル密造を行っているんだ。その存在そのものが悪なんだ」
「でも、父ちゃんが言っていたけど、いつか銃で戦う時代が来ると言っていたよ?」
「今はその時じゃないのさ!俺の目が黒いうちは、銃なんて下らない武器は使わせない!」
「もうけっこう出回ってると聞いてるけどな」
「まぁ、そりゃ仕方が無いさ。ライフルの次はガトリング砲、その次は機関銃、そしてアサルトライフル、自動小銃、どんどん銃も進化していく物さ。でも、ここで少しは食い止めてもいいんじゃないか?剣と魔法の世界では!」
「古い考えだね。さすが冒険者!」
褒めてるのかソレ?
まぁいいさ。
俺は必ず聖なる剣で戦う!
そのためには早く取り戻さないと。
映画観ながら書いてます。