第三百六十四章・バイキングの宴
今日は整骨院に行って、体を整えてきます。けっこうガチガチなので。
第三百六十四章・バイキングの宴
「お兄さん、どうしてそんな格好をしてるの?」
俺たちが助けた少年が、俺の元に来て、尋ねてきた。
「何か変か?」
俺が酒に酔っていたところだった。
「魔王を倒したという伝説の勇者のマネをしているの?」
「人聞き悪いな、オイ!」
これはコスプレじゃないぞ!
てか、コスプレという言葉はこの世界には無いだろう。
何と思われているのか‥‥‥。
「戦いにはこの格好が良いんだよ」
「へぇ~。戦いとか、まるで勇者だね!」
なんか、感心された。
「坊主も魔王の話は知ってるんだな?」
「もちろん!」
「坊主、名前は?」
「ケンブ・ジュニア」
「ジュニア?父ちゃんの名をもらったのか」
「そうだよ。それより今どき冒険者って時代遅れでしょ。モテるの?」
何だと?
モテるって何だ?
「どうしてそう思うんだ?」
俺は恐る恐る訊いた。
確かにモテ期かと思うことはあったが、そんなにモテると思うものなのか?
「お兄さん、一緒にいる人、三人とも若い女の人だよ?」
ああ、そういうことか。
てか、俺自身、それほど気にはしなかったが、俺を代表とするパーティーということじゃなく、三人とも俺が、はべらしているとでも思ったのか、そういうことだな。
「ち、違うぞ。俺たちと、あの三人はそういう関係じゃない」
「そうなの?」
「ああ。皆、俺の大事な仲間さ!」
「仲間‥‥‥」
「そうだ。出会いも様々だったが、今では俺の、良き仲間さ」
「ふ~ん、つまんないの。もっとドロドロな関係を期待したのに」
こいつ、どんな妄想してるんだよ?
てか、俺はそういう奴じゃないし、あいつらもそういうんじゃないはずだ。
子供のくせに、大人の事情に変な解釈するな!
「おませさんかよ」と、可愛く呟いてみる。
俺はいつの間にか、かなり酔っていた。
酒の飲み過ぎだ。でも、空になった木のコップにどんどん酒が注がれる。
わんこそばの酒ヴァージョンかよ?
翌日は大変だろうな、俺。
俺は意識が遠くなるまで、酒を断らずに飲み切っていった。
ああ、夜は長い‥‥‥。
久々に映画「宇宙ショーへようこそ」が観たくなりました。ジュブナイル系のSFアニメ映画です。