第三百六十章・巨大スカラベって何だよ?
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第三百六十章・巨大スカラベって何だよ?
洞窟を進むと、出口付近にいやがった。
モンスターだ。
あれは、虫のデカいの?
「ルルチェ、あれは?」
「スカラベよ!」
「スカラベか‥‥‥それもビッグサイズ」
でも弱そうだな。
「戦闘態勢!」
俺は聖なる剣を抜いた。
戦いだ!
「こいつはデカいだけの虫だ。やっつけよう!」
「やっつけないと先には進めませんけどね」
イーゼルが魔法を使おうとする。
何の魔法を使う気だ?
「イーゼル、ミサイルの魔法は‥‥‥」
やめろと言おうとした瞬間、イーゼルはミサイルを出してきていた。
「ファイヤウィル!」
ミサイルが洞窟内で爆発する。
それもかなりの規模の。
洞窟内の岩盤が崩れ落ちてきた。
「まずい!崩れる!」
俺はイーゼルを庇った。そのまま押し倒すように、イーゼルの上に被さる。
コマドリは忍者刀で身を隠した。
ルルチェはバリヤを張る。
巨大スカラベは岩の下敷きになって、潰れてしまった。岩の下でコインに変わってることだろう。それを取れないのが残念だ。
ま、いいけどね、そのくらい。
やがて静かになる。
どうやら、全員無事だったようだが、出口が岩で塞がれてしまったようだ。
「先に進めなくなってしまったぞ」
俺はイーゼルを立たせてから言った。
ルルチェもバリヤを解除した。
「皆、大丈夫だった?」
コマドリが足をケガしたみたいだが、命に別状は無かった。大丈夫なようだった。
「ちょっとケガした。このくらい‥‥‥」
コマドリの足には切り傷があった。
けっこう血が出ている。
「待って!」
ルルチェがヒーリング魔法を当てて、コマドリのケガを治した。
「スマン」
「いいのよ、これぐらい」
ルルチェは「もう安心よ」と、言いたげな顔で、俺を見る。
俺はうなずいた。
阿吽の呼吸だ。
「さて、質問があるのだが、ここから出るにはどうする?」
「先に進めなくなっちゃったからね」
ルルチェがため息をついた。
「スカラベは倒したが、もう一回魔法で、邪魔な岩を破壊するか?」
俺は提案した。
「これ以上、爆発が続いたら、完全に落盤しちゃうわよ」
ルルチェが言うのも間違いではない。
これ以上は確かに無理かもな。
「じゃあ、戻るか?」
「そうね。一度戻って山を迂回した方がいいかもね」
イーゼルが頭を下げた。
「すみません。わたしのせいで‥‥‥」
俺はイーゼルの肩に手を置いた。
「まぁ、気にするな。スカラベは倒せたんだ」
「はい」
「じゃあ、戻ろう!」
全員がうなずいた、その時だった。
鍾乳石のつららが自然に折れて、コマドリの頭に向かって落ちてきた。
「危ない!」
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