第三百五十九章・洞窟内でのラッキースケベ〈後編〉
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第三百五十九章・洞窟内でのラッキースケベ〈後編〉
川のそばに下へと続く階段があった。
川も小さな滝のようになっている。そこを降りる俺たち。
上を見上げると、天然の鍾乳石のつららがたくさんあった。
この洞窟は、ある意味天然の洞窟のようだ。
「なぁ、ここを通ることは無かったんじゃないのか?」
俺は独り言のようにポツリと言った。
コマドリが川に手を入れて、水加減を感じる。
「この水は綺麗だぞ?」
「そうなのか?」
「この冬の気温で、かなり凍るように冷たいが」
「この川はどこに向かってる?」
「たぶん出口だ」
「なら、この川沿いに行けば、出られるんだな?」
「う~む、それ以外に出口は無さそうだけどな」
コマドリは川から手を戻すと、手拭いで手を拭いた。
「ちょっと心配事があるのだが、聞いてくれるか、リューイチ?」
「何だ?」
「忍者刀がかなり刃こぼれしているんだ。そろそろ新しいのを手に入れたいんだけど」
「それなら、新しいのを買えばいい」
「買ってくれるのか?」
「そのくらいいいよ?」
「ありがとう!」
コマドリが俺に抱きついてきた。
オイオイオイオイ!!
なんかこの洞窟に入ってから、何か浮わついて来てるぞ?
「コマドリ、離れろよ‥‥‥」
俺はそう言いながらも、コマドリの胸の感触を楽しんでしまっていた。
やっぱりデカいな、コマドリのは。
てか、俺ってサイテーだな。
「とにかく離れてくれ。あ、ホラ、イーゼルが俺をゴミを見る目で見てるじゃないか」
ゴミじゃないよ、俺‥‥‥。
ようやくコマドリが俺から離れてくれた。
イーゼルはとんがり帽子に隠れた目をギラギラさせているのが分かった。
あ、怒ってる、怒ってる。
いろいろ誤解があるなぁ。
まぁ、いいけど。
俺はイーゼルの方へと行った。少し焦っていたので、足早になってしまい、そのせいで俺もスッ転んでしまった。
頭を打ったが、目の前にイーゼルのスカートの中が見えてしまっていた。
こんなこと、前にもあったぞ。
ツィタデルでのショーギした時と同じだったな、そういえば。
今日の下着は薄い紫の、赤い小さなリボンが付いた‥‥‥。
俺は冷静に分析するようにガン見していたため、イーゼルに蹴りを食らってしまった。
「ギャッ!」
チートの俺は、痛くもなんともなかったが、それでも蹴りの感触だけは感じた。
ごめんなさい‥‥‥。
ラッキースケベも大概にしないと、鼻血が出るわ!
別の意味で‥‥‥。
俺はゆっくり起き上がると、胡坐をかいた。
「さて、いい思いもしたし‥‥‥」
コマドリが、不思議そうに俺を見る。
「いい思いって何だ?」
「いや、別に‥‥‥」
「先に進むぞ、リューイチ?」
「ああ、分かってる」
川で顔を洗って、気合いを入れると、俺は気を取り直した。
「じゃあ、進むか!」
俺はまた、先頭を歩く。
「モンスターがでなけりゃいいがな」
と、コマドリが言う。
どうしてフラグ立てちゃうかなぁ。
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