第三百五十六章・レストランにて
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第三百五十六章・レストランにて
俺たちは宿で一日を過ごした。宿屋は何だかそんなに綺麗じゃなかったが、衛生面には気をつけているらしく、ホコリなどは無かった。
宿の人も親切で、いろいろ労ってくれた。
「いろいろ助かります」
俺は礼を言った。
宿屋のオヤジさんは、シーツを新しく交換してくれた。
オヤジさんのしているエプロンは、白く汚れている。
「あの、その白いのは?」
「え?ああ、これね」
「はい」
「外側の壁のペンキを塗っていたんですよ。すぐにエプロンがダメになってしまいましてね。これで三着目ですよ。ははは‥‥‥」
なるほどね。ペンキか。
そういえば、シンナーのような匂いがちょっとだけ匂うな。
* * *
俺は夕食を、町のレストランで皆と一緒に食べることにした。
『コンドルの食堂』というレストランを見つけた。
そこに入る俺たち。
食事をしながら、俺たちはしばしの間、団欒を過ごすことになった。
「ルルチェとアビゲイルが同室か?」
「そうなのだ!」
いや、俺はルルチェに訊いたのだが‥‥‥。
「じゃあ、イーゼルとコマドリが一緒の部屋か」
「そうですよ」
イーゼルが答える。
一日に三部屋とは金が飛ぶ。
まぁ、一日だけならいいか。
「今回はライフル相手だ。これまで以上に気をつけないとな」
「ライフルとは銃のことですよね、リューイチ?」
イーゼルが訊いてきた。
「ああ。連続して装填して撃てる鉄砲と考えていい」
「危険ですね」
「バリヤが張れるルルチェが、要だな」
俺はルルチェの方を見た。
ルルチェはポタージュスープをスプーンで飲む手を止めた。
「わたし?」
「ああ。銃弾を止められるだろ?」
「銃弾をわたしのバリヤで?」
「ああ」
「でも、その銃弾って、かなりの速さで飛んでくるのよね?」
「ものすごい速さで、だ」
「バリヤが間に合うかしら?」
「それはお前の魔法の腕に掛かっている」
「あんまり期待しないでね」
「期待じゃない。信じるだけさ」
「信用が重いわ‥‥‥」
緊張感がルルチェを襲ったようだ。
まぁ、そんなにビビらんでも‥‥‥。
「大事なのは戦うのは全員でってことだ」
「アビーも戦うのか?」
アビゲイルが、パンをポロポロこぼしながら、言った。
「ああ、いや、お前は町に残ってろ。宿などの金は出す。あとは俺たちに任せろ。帰りにまた拾ってやるよ」
「それを聞いて安心したのだ。でも死ぬなよ?」
「死なないよ。じゃあ、あとで地図を見せるから、敵のアジトと思しき場所を教えてくれ」
「分かったのだ!」
その後、しばし、俺たちはレストランで談笑しながら食事を続けた。
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