表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
356/479

第三百五十五章・もしやストーカー?

読者の皆様に感謝です!!引き続き、ご感想やレビューも待っています!!

第三百五十五章・もしやストーカー?



「何か、つけられてるな」

 コマドリが言った。

「ん?」

 俺たちはその一言に足を止めた。

「何かって何だ?」

「いや、誰かにつけられている気がする」

「誰かって誰だ?」

「そういう気配がするんだ」

「気のせいではなくて?」

「ああ。わたしには感じるんだ」

 

 追跡者か?


「俺たちのことを知っている奴か?」

「分からん」

「コマドリが言うなら、気のせいじゃないな。敵かもしれない」

「後ろは振り返るな。このまま人気のない場所へついて来させて、そこでボコる」


 ボコるって‥‥‥。

 異世界ファンタジーに合わないセリフだな。


「で、もしカピーナ・テュルユークからの刺客だとしたら‥‥‥」

 俺はソワソワしてきた。

「いや、相手はわたしたちのことは知らないはずだ」

「そうか?」

「まぁ、女犯三羽烏の二人を倒したんだ。わたしたちのことを警戒する可能性はゼロじゃないはずだ」

「それは確かに‥‥‥」

「道の角を左に曲がるぞ。そこで決着つける!」

 コマドリは忍者刀の柄に手をやり、慎重に歩いた。


 俺たちは何してればいいんだよ?


 角を曲がると、走ってついてくる奴がいた。

 確かについてくる奴がいる。

 誰のことをつけたんだ?


 急いで角を曲がる相手は、出会い頭にコマドリが待ち構えているのに気が付いて、足を止めた。

「誰だ?」

 コマドリは相手の首元に手刀を当てると、威嚇する。

「お前は誰だ?」

「ヒッ!」

「何でつけた?」

「わ、わたしはカピーナ・テュルユークを暗殺をするための刺客、マーガレット・ミシェルだ。あなたたちは冒険者の人たちだろ?」

「こ、殺し屋?」

 コマドリは驚いた。

「わたしたちが冒険者だと、なぜ分かった?」

「だって、50年前の冒険者風の格好をしている人たちなんて、あなた方くらいしかいないからだよ」

「え?そんなにわたしたちは浮いて見えるのか?」

「バレバレってくらいだよ」

「そ、そうなのか‥‥‥」

「だから、一緒に行動しようと思って、声をかけようと伺っていたんだ」

「伺うって‥‥‥」

「ん?」

「怪しかったぞ?後ろからついてくるのはやめろ!」

「ああ、すまない。いつ声を掛けようか迷ってな」

「それにわたしたちの代表はリューイチだ。同行させるかはリューイチに訊いてくれ」


 ん?

 俺か?


「俺がリューイチだ。一応代表だ。一緒に行きたいのか?」

「ああ。わたしを同行させてくれ」

「悪いが、これ以上の同行は、ご遠慮願っているんだ。悪いな、ついてくるのは勘弁してくれ」

「そ、そうか」

「でも、俺たちとは行動は別でも、あんたのやり方には干渉しないよ」

「そうか」

「ストーカーみたいなのは、やめて欲しいからな」

「ストーカーって何だ?」


 この世界にストーカーは無いのか‥‥‥。


「いや、何でも」

「そうか」

「スマンな。俺たちは俺たちでやろうと思うんだ。他意はない」

「分かったよ。それじゃあな、冒険者!」


 俺たちはマーガレット・ミシェルと離れると、町の宿を探した。


 少しは休まないとな。



読者の皆様に幸あれ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ