第三百四十八章・調査
戦争映画を3作、ツタヤでレンタルしてきました。時間があったら観よう。
第三百四十八章・調査
収容所はコンテナのような鉄の大きな籠がたくさんあり、沼地のようなぬかるみをスコップで掘る人たちがたくさんいた。
何の作業だよ?
山の上からそれが見えた。
見張りの軍人たちがチラホラといる。
「敵は100人くらいか?」
俺は収容所を見ながら言う。
ルルチェとアビゲイルが俺と一緒にいた。
「確かに100人くらいよ。どうする?」
ルルチェが問い返してきた。
「100人くらいなら何とかなるな。相手は軍人たちだけど、人間だからな。モンスターじゃない」
「悪い人間よ」
「まぁ、それで飯食ってるんだろうな」
「収容所で働かされている人たちは、用済みになれば殺される」
「だな!一刻も早く助け出さないとな」
アビゲイルが収容所を見て、唖然とする。
「こ、これが収容所なのか?知ってはいたものの、全貌を見るのは初めてなのだ!」
「お前、イーゼルを収容所送りにしたと、嘘ついただろ?」
「収容所があることは知ってるし、場所も地図で知っていたのだが、中を見るのは初めてなのだ」
「じゃあ、これをどう思う?」
「人間のすることじゃないのだ!」
「そう思うだろ?」
「こんなの嘘のようだ。働かされている人たちは悲惨なのだ。人権を無視されているのだ!」
「ま、これが収容所の実態なんだよ」
アビゲイルは、膝をついた。
「頼むのだ。あの人たちを助けるのだ。それを実行するのだ。アビーにはその力は無いから、冒険者の力で収容所をぶっ潰して欲しいのだ」
「分かってるよ。だから来たんだ」
「でも、どうして力を貸してくれるんだ?」
「え?」
「何の得があって、収容所をぶっ潰してくれるというのか?」
「理由は、助けを求める人がいる。それだけだ」
「そ、それだけで動くのか?」
「それが冒険者ってもんだ」
「そ、そうか。アビーはいろいろ誤解していたようだ」
「そうか?」
「この世界のダニどもを根こそぎ潰してくれる人たちなのだな!」
「言い方!」
「それじゃあ、頼むのだ」
「ああ。ここで待っていろ。俺たちは行く!」
「無事でな!アビーは祈ってるぞ。祈りはタダなのだ」
「はいはい」
俺とルルチェは山を下りて行った。
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