第三百三十三章・ブラックスコーピオン出現
映画「連合艦隊」観ました。報告終わり。では、どうぞ!!
第三百三十三章・ブラックスコーピオン出現
俺たちは引き返そうとしたが、街道の後ろに大きなサソリがいることに気づいた。
「こいつはいつの間に?」
俺は真っ黒なサソリを目にして、聖なる剣を構えた。
「ブラックスコーピオン!」
ルルチェが言った。
ブラックスコーピオン?
モンスターか!
俺たちは戦闘態勢を取る。
「アビゲイルの奴は?」
俺は辺りを見回した。
「もういないみたいよ。逃げられたわ!」
ルルチェが叫ぶ。
謀られるとは。あんなロリっ子に‥‥‥。
てか、このモンスターはア・レーアの子飼いか?
まぁ、考えるのはよそう。
まずは、このモンスターを相手にしなければならないからな。
敵はハサミを使って攻撃してくる。
それを避ける俺。
こいつ、けっこう動きが速いな。
だが、避けられない程ではない。
「コマドリ、俺がおびき寄せるから、背中に回って忍者刀で攻撃してくれ!」
「分かった!」
コマドリは隙を見て、ブラックスコーピオンの背後に回る。
取ったか?
しかし、サソリの尾がコマドリに向かって伸びてくる。
コマドリは間合いを取った。
「こいつ、反応も速い!」
コマドリが叫ぶ。
隙が無い。
ここで戦っている暇など無い。とっとと片付けて、ア・レーアに戻らなければならないというのに。
俺は聖なる剣を振って、敵の右のハサミをスパッと斬った。
次の瞬間、もう片方のハサミが俺を襲った。
剣でそれを受け止める俺。
この聖なる剣は良いなぁ。
さすがの勇者のパーティーの戦士が使っていた剣だ。
あとは剣を振る者の腕か。
「コマドリ、手裏剣を投げろ!」
俺の声が届いたのか、コマドリは二つの手裏剣を、ブラックスコーピオンに向けて投げた。
しかし、装甲が厚くて刺さらなかった。
「こいつ、固いぞ!」
「そうか、くそっ!」
俺は焦った。
こうなりゃ、自分のチートを信じよう。
俺はハサミを食らうのを覚悟で、聖なる剣の切っ先を真っすぐ向けた。
「食らえや!」
俺は突き技で、ブラックスコーピオンを刺した。
カキーンという音が鳴り、少ししか突き刺さらなかった。
「やっぱりこいつ、装甲が厚い」
どうする?
こいつは上級モンスターだろう。
倒しておかなければならない、今ここで。
しかし、けっこう強いぞ、こいつ。
さて‥‥‥。
俺は体勢を立て直した。
読者の皆様に幸あれ!!