第三百二十一章・大誘拐
今日、二回目の更新。読んでくれる人たちに感謝です!!
第三百二十一章・大誘拐
いつまで待っても、イーゼルが戻ってこないことに焦りを感じた俺たちは、しびれを切らして、レストランの中に入った。
「ここは会員制ですよ?会員証はお持ちで?」
「知らん!」
俺たちは、ウエイターをどけて、レストランの奥へと入っていった。
「イーゼルは?」
俺はレストランの中を見回した。
「ルルチェ、コマドリ、イーゼルを探せ!」
「分かったわ」
「よし!アンジェリカのやつもな」
だが、探しても、他の客以外にはいない。
どこへ行った?
「まさか、連れ去られた?」
コマドリが不吉なことを言う。
「そんな!」
ルルチェも驚いていた。
イーゼルに限ってさらわれることなんて‥‥‥。
いや、実際にいないじゃないか。どこに神隠しに遭ったんだ?
イーゼルたちが、消えた。
レストランの人に尋ねたが、いつの間にかどこかへ行ってしまったと言う。
「そんなバカな!」
俺はウエイターの胸ぐらをつかんで訊いた。
「アンジェリカ・プラットというビップがいただろ?どこへ行った?」
「さぁ、知りません‥‥‥」
「分からないじゃないだろ?」
「本当に知らないんです!」
「じゃあ、どうして‥‥‥」
俺たちはこんがらかった。
「イーゼルやアンジェリカ、アビゲイルは一体どこに?」
「きっと連れて行かれたのよ」
「どうやって?」
「移動魔法しか無いわ」
「移動魔法?アンジェリカの奴は魔法が使えるのか?」
「さぁ、推測だけど‥‥‥」
してやられた。
俺たちはレストランを出た。
「くそっ!アンジェリカめ!」
イーゼルに何かしたら、絶対に許さないぞ!
俺は怒りに燃えた。
大切な仲間をさらうなんて、俺はアンジェリカ・プラットに対して、憤りを感じてやまなかった。
イーゼルは必ず、無事に取り返す!
読者の皆さんに幸あれ!!