第三十一章・激突!ダ・ガール対リタ・エール!!ってまだ早い。
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第三十一章・激突!ダ・ガール対リタ・エール!!ってまだ早い。
城下の人々には、事前に避難してもらった。まだ取り残されている人々には、直接ダ・ガールの衛兵たちが避難を誘導する。
俺たち一行は、戦が始まる前にこのダ・ガールを去っても構わないと言われたが、これは俺にも責任がある。一緒に戦わねばなるまい。
それに、相手は自国でも最強と言っているリタ・エールの軍兵たちなのだ。
いちいち最強を語り過ぎじゃないのかとも思うのだが、その軍勢、約4万だと言うのだ。それに対してこちらはざっと2万5千だと。
ダ・ガールの方が戦慣れしているとは聞いたが、それでも戦いは熾烈を極めるだろう。
俺は一騎当千の戦力に成り得るだろうか?
イーゼルやコマドリには逃げるように言ったが、それでも彼女らは一緒に戦うと言って、ダ・ガール城に残ることになったのだ。
う~む、さすがに俺を含めて殺し合いをするのは皆、初めてのようだ。それもそうか。
だから、コマドリたちには人間を相手に戦ってほしくはないのだ。自分もな。
「イーゼル、お前、ミサイル以外の魔法も使えるんだろうな?」
「ええ。魔導書があれば、呪文を唱えて他の魔法も使えますよ。わたしにとって最強の魔法がミサイルなだけで」
「例えばどんなのがある?」
「魔導書にはいろいろ載ってます。水、風、土、火の類であれば」
「そうか。できれば敵の足を止めるだけの魔法で対処して欲しいのだが」
「ああ、そういうことですか。なら風の魔法をベースに他の魔法を混ぜる感じで、例えば風に火を混ぜて、火傷するくらいの熱風を食らわせるとかは?」
「それでいい。とにかく殺すな」
「まぁ、相手はモンスターじゃありませんからね。それにしてもリューイチは、相変わらずヘタレなんですね」
「殺すよりはマシさ。俺たちは冒険者で軍人じゃない」
「まぁ、それはそうですけど」
「とにかく頼むぞ!」
「はい!」
コマドリがそこへやって来た。
「なにやら相談事のようだが、わたしは仲間外れか?」
「いや、作戦についての話をしてたんだ。もう終わった。コマドリ、お前の手裏剣は相手を殺さずに倒せるか?」
「手裏剣?ああ、そんなに数はないが、この王都の武器にクナイに似たものがあった。それを手元にたくさん置いておけば、投げて敵の急所に当てることもできるし、外すこともできる。つまり何だ?殺すなってことか?」
「そういうことだ」
「リューイチよ、そなたは本当にヘタレだな」
いちいちヘタレ言うな!ムカつくわ。
ルルチェのところにも行く俺。
「ルルチェ、お前も戦うんだろ、当然」
「ええ。そのつもりよ」
「じゃあ、お前が冒険者としても立派にやれるってことを、王様に見せるためにも、頑張ってほしい。そうすれば、あとで説得しやすいだろう?」
「確かにそうね。で、わたしは何を?」
「お前のヒーリングで傷ついた者を回復させてほしい。多くの負傷者を助けるんだ!」
「はい、分かりました。リューイチ」
「俺の見立てでは、敵との接触は三時間後だろう。それまでに戦闘配置に就いてくれ。まだ時間はあるがな」
「了解、リューイチ。わたしもちゃんと頑張るわ」
「ああ。それとな‥‥‥」
「ん?」
「結婚の話だけど、そっちはどう決着させる?」
「ああ、そのこと?お父様に言ったアレね」
「そうだよ。他にあるか?」
「そうね、あなたが本気なら、結婚する?」
「な、なんだと?オイ、それは‥‥‥」
「何を焦ってるの?冗談よ冗談!!フフ、バカね!」
そういうのはやめていただきたい。マジだったらビックリだよ。
「どうせ、あなたが好きなのは他にいるでしょ?」
何のことだ?
まさか、前世でのあの子のことか?なぜ知ってる?
確かに生前、好きだった子だ。ヘタレな俺は、告白もできずに不登校になったのだからあまり触れないでほしい。だいたい俺のダメっぷりは彼女にも伝わっていた。
学校がテロリストに占領でもされて、俺だけ一人逃げ出したら、一人でテロリストたちと戦って、人質になったあの子をカッコよく助けて、彼女のハートは俺にぞっこんってな妄想は千回以上したがな。
まぁ、生前の話だ。もうあの頃にも、あの場所にも戻れはしないしな。
ま、俺はここで新しい好きな子を見つけるだけさ。
さぁ、いよいよ戦争が始まる。相手は人間だが軍隊だ。心して臨まねば!
いつも読んでいただき、ありがとうございます!!これからも頑張って書きますので応援してください!!