第三百四章・シア・ラースでの待遇
ようやく伏線が繋がりました!!安堵です。
第三百四章・シア・ラースでの待遇
俺たちは、フイ・ティーク王朝のクロムウェル港から、シア・ラース王朝へと向かって船に乗った。
二日はかからずに、シア・ラース王朝へと着いた。
それから王都へは、馬車で三日はかかったが、無事にシア・ラースの王都へと、たどり着いた。
* * *
「また来てしまったな。シア・ラース」
俺は王都の様子が変わっているのを感じた。
「女性が堂々と歩いているな」
俺はうなずくように言った。
あちこちの垂れ幕には、『女性は男性に出来なかったドラゴンを手なずけた』と、書かれていた。
女性の持ち上げ方が、極端過ぎるな。
「これって、この国の政策方針が変わったとみていいのかな?」
俺は仲間の三人に訊いてみる。
「わたしとしては、エッヘンです。別に何もしてないですが」
「うむ、わたしもこれで良いのではないかと思うぞ」
「そうね。ほとんどわたしの功績だけど、うん、女性が何かの成果を上げたというのは、誇っていいでしょうね」
ヴァーラントを下僕にしたわけではないが、ドラゴン使いの称号は素直に評価されてもいいと思うな。
「これほど、ヴァーラントの存在が大きかったなんてね」
ルルチェは改めて、自分の行いを見直していた。
こいつ、最初はいきなり討伐しやがったくせに‥‥‥。
まぁいい。これもルルチェの功績なのだから。
「それじゃ、城へ行ってみるか?」
「そうね、賛成!」
ルルチェ、お前は歓待だろう?
俺たちは城へ行ってみた。ルルチェの顔パスで、すぐに中へ案内された。
城の中には、アイラとマヤがいた。
「よう、久しぶりだな!」
俺はその姉妹に挨拶した。
「女性に向かって無礼な挨拶だな、冒険者!」
アレ?何か、前と反応がちょっと違うぞ?
「女性がドラゴンを下僕にしたという話は知っておろう?今ではこの国は、女も男と同権なのだ!」
そりゃそうだろうけどよ‥‥‥。
「女性に無礼は許さぬぞ?」
「は、はい‥‥‥」
なぜか俺は、下手に出てしまった。
それにしても、変わり過ぎだろ?
「この国はもう、フイ・ティーク王朝のように、女性を大事にするべきだと思う!」
こいつらも、極端だな。
てか、こんなに言ってること変わっていいのだろうか?
「まぁ、いいよ。ここにドラゴンを下僕にしたその女性がいるんだからな」
俺はルルチェを前に出させた。
「ダ・ガール・フォー・ルルチェ様?」
「そうよ。わたしがヴァーラントを使って戦ったのよ」
これは、ルルチェは国賓級の扱いを受けるだろうことは、想像に難くなかった。
胸を張っていいぞ、ルルチェ。
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