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第三百一章・リカとメデゥーサ

今日は午後から気分が悪くなったので、いろいろ早めに切り上げました。読者の皆様も大変な時でも無理だけはしないでくださいね。

第三百一章・リカとメデゥーサ



 俺はもう一つ、納得いかないことがあった。

「それにしても、なぜメデゥーサはリカを雇う気になったんだ?」

 そう訊かれて、メデゥーサは細い腕を組んだ。

「それは、この子が良い子だからだよ」


 この子って、もう二十代後半くらいの年齢に見えるのだが‥‥‥。

まぁ、リカについてはツッコみはしないでおこう。

何だか怒りを買えば、また呪いを受けそうだし。


 メデゥーサは続ける。

「リカは王朝にも呼ばれそうなくらい呪術に長けていてな。この世界に来てからもう、すぐに立派な呪術師だったらしいのだ」

「はい。わたしは転生した時に、女神にもらった能力、スペル・マスターの使い手、すなわち、呪術師になって、ここに来たのです」

「そういう能力をもらったのか‥‥‥。あの女神から」

 俺は感心した。


 てか、他に何か無かったんか?

 まぁいい。


「それで、どうしてメデゥーサのところに?」

「助けられた恩もありますが、基本的にわたしは金持ち貴族が嫌いなので‥‥‥」

「ほう!そうか。どう思うルルチェ?」

「どうしてわたしに振るのよ?」

 るうちぇはムッとした。

「どう思う、ダ・ガール・フォー・ルルチェ?」

「何で二回言うのよ。それに本名で呼ばないでくれる?」

「リカは金持ちや貴族が嫌いなんだってよ?」

「王族とは言ってないでしょ?」

 さらにムッとするルルチェ。


「まぁ、そうだな。でも大体の話は読めたよ。メデゥーサは俺たちが思っている以上に人格者だったんだ。だから雇ってもらおうと思ったんだな、リカ?」

「はい、そうです。メデゥーサ様の方が、人間より余程、心根が出来てます」

「まぁ、人間ってのはなー。俺たちもそうだが、現金で世知辛い奴らだよ。俺たちもそうだが」


 〝俺たちもそうだが″を二回言ってしまったよ、チクショウ!


 イジメや差別で苦しむ人たちを助けず、それどころかイジメられる方が悪いみたいなこと言われるのが人間って奴だ。自分がターゲットになるのを恐れて、正義も貫けない、それが人間なのだ。


まったくもう、ホントに人間はなぁ。


俺たちもそうだが‥‥‥。



読んでくれる人たちに感謝してます!!

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