第二百九十九章・ルルチェの交渉
久々に部屋の片づけをしました。でもまだ物がいっぱいです。
第二百九十九章・ルルチェの交渉
メデゥーサはルルチェの方を見た。
「ポ、ポセイドン様はどうなられたのだ?」
「海底の神殿へ行ってしまいました」
「そ、そうなのか」
「わたしが最後に地上で言葉を交わした者です」
「な、何と!」
「ポセイドンは最後まで、愛人であるメデゥーサのことを案じていました。それを伝えに、わたしたちはここに来たんです」
「そう、だったのか。ポセイドン様が‥‥‥」
「ポセイドンの最後の一言を伝えるのと引き換えに、クレアスフィアを譲ってもらって来てくれと言われまして」
「クレアスフィアというのは、あの小さなオーブか。それならば良いぞ。大事な言葉を伝えてくれたのだ。クレアスフィアくらい差し上げよう」
「ありがとう!」
ルルチェは頭を下げた。
メデゥーサは部屋に行って、小さなオーブを持ってくると、それをイーゼルに手渡した。直接それを受け取るイーゼル。確かにクレアスフィアだ。
「それにしても、アトランティスがもう沈むとはな‥‥‥」
「これも運命ですよ」
「確かにな。ポセイドン様も覚悟はしておっただろう」
「わたしは冒険者として、伝えるべき人へ伝えるために、旅をしてきたのですから、ちゃんと伝えることが出来て、良かったです」
「うむ、それは本当にありがとう。実は冒険者たちが、このメデゥーサを討伐しに来るという情報を得たもので、すぐに刺客を送り込んでしまったのだ。それは謝ろう。呪いなど掛けて本当に済まなかったな」
「いいえ。こちらでも解呪は出来ましたから」
「リカの呪いを解いたというのは、なかなかの魔力がある者がパーティーの中にいたのだな?」
「それはイーゼルが‥‥‥」
ルルチェはイーゼルを隣に立たせて、メデゥーサに紹介した。
インテリの出番が多いのが、この小説の特徴です。たぶんですが‥‥‥。