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第二章・初めての仲間ってことでいいんだな、キミ?

最近はちょっと疲れているので、書くのが遅くなってますが、頑張って書きますのでよろしく!

第二章・初めての仲間ってことでいいんだな、キミ?



 さて、俺はいったいどうすれば……。そう思いかけた時、少女が一人、酒場兼ギルドに入って来た。俺より三つか四つぐらい下の子だな。

 それにしても、格好が俺と同じ匂いのする感じだった。大きくて緑色のとんがり帽子に魔女めいた緑のワンピースの服、それに杖。髪型はきれいなボブカットの赤い色。こいつもコスプレイヤーか?いや、俺は違うからね、一応。

「ギルドはここでいいんでしょうか?」と、少女。

 

 やめろ。ここでそれは痛い。俺がそうなように。痛すぎて死体が転がるぞ……。


 少女はカウンターに来た。またウザそうにエルフの女性がまじまじと、少女を見つめる。「あの、未成年者にはお酒はちょっと出せませんね。ミルクでいいでしょうか?」

「わたしの名はイーゼル」

 少女はいきなり名乗った。いきなり過ぎるだろう。俺もまだ名乗ってはいないというのに。そういえば、俺もこの世界では前世の名前でいいんだっけ?


「わたしは魔女の里から来た。時代錯誤だと思うが、わたしの里では魔女は満十五歳になったら修行の旅に出なければならないのです。わたしは早生まれなのでまだ十四なのですが」


なんという伝統だ!どこかで聞いたような伝統だぞ、それ!


「なので、冒険者登録をしたいんです。ギルドはここでいいんですよね?」


そう、ここでいいんだ。でも今は、ここはほぼ酒場だからな、未成年の魔女よ。


「冒険者さまですか。魔王はもう討伐されてですね、冒険はもう流行らないんですよ」と、店の主人のエルフさん。

「流行は追うものにあらず。伝統こそ生きる上での下積み」

「………。分かりました。では、冒険者登録しておきましょう。あなたの今のレベルを出しますね」


おいおい、俺はまだそこまでの話にはなってなかったぞ?

あ、そうか。冷やかしに来たんなら、それ相応の対応が待ってるんだぞ、とかそういうの的な?


アレ?というか、店のエルフさんは何やら、大きめの黄色いカードを、カウンターの下から出してきたぞ?


「では、イーゼルさん。このカードに親指を当ててみてください」

「はい」

 カードが光った。そして自動でカードに文字が浮かんだ。



イーゼル   14歳  女

職業  魔女  レベル3

HP39

MP50

攻撃力9

防御力8

素早さ7

知力25

体力 8

魔力42

運 17 


「これがあなたのステータスとなります。ああ、これわたしの母が使ってたカードなんですけどね。このカードを持っていてください。肌身離さずね。こちらでもこれで登録は完了なので、では旅にはくれぐれもお気を付けください」と、エルフ。


おいおい、ちょっと待て!

俺はまだ登録してないんだぞ?


 俺は素早くカウンターに戻り、冒険者登録を申し出た。いいだろ?

「あら、あなた様は本気で冒険者になるのですか?ほとんど冷やかしですよ?」

「だから、違うって!俺は新しい勇者なの!魔王にも家族がいるだろ?そいつらの一人が再び魔王の玉座に座った日には、また戦いが起こるかもしれないんだぞ?」

「いえ、魔王の家系が途絶えるほどに、前の勇者たちが根こそぎぶっ潰したと言われてるのですが……」


 えげつねぇな、前の勇者………。


「では、そんなに言われるのであれば登録しましょう。カードに親指を当ててください」

 エルフの姉ちゃんは、そっとカードを差し出した。


 何か、扱い雑じゃね?


 俺はカードに親指を乗せた。

 さっきと同じようにカードが光る。



リューイチ  18歳  男

職業  愚者  レベル∞

HP999

MP999

攻撃力∞

防御力∞

素早さ∞

知力 ∞

体力 ∞

運  ∞


 ∞の文字が並ぶ。無限大とは、やはり俺はチートになったのだ。これはもう、賢者を通り越して仙人のような気持ちになった。悟りでも開くか。


「こ、これは………!」

 このエルフの姉ちゃん、さすがに俺のレベルとスキルに仰天しているのだな。

「無駄チートってやつですね。こんなに無駄に高いレベルってちょっと……」


 え、今、無駄?無駄って言ったか?エルフさん。


「でも、間違いなくあなたは冒険者ですね。無駄はともかく。それに職業は勇者でなく愚者ですし」


 愚者ってなんだよ。愚者って愚か者ってことじゃん!

 バカにしてるのか、このエルフは。


「では、このカードを持って、旅に出てくださいね。無駄だとは思いますが」


 いちいち一言多いんだな、オイ!


 俺はギルドを出たが、店の前で待っていたのは、さっきの少女の魔女だった。

「やぁ、君も冒険に出るのかい?」

「はい。なので、仲間は多い方がいいので、わたしとパーティーを組んでください」


 は?


「初めまして、わたしはイーゼル。魔女です」


見りゃ分かる。だが、仲間になれだと?


「うん、いいよ」と、あっさりOKした。

 見てくれが可愛いからだ。しょうがないなぁ。

 でも、冒険はやめた。だって魔王いねーんじゃん!



イーゼル。お気に入りのキャラです!!

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