第二百九十八章・メデゥーサの出現!!
メデゥーサがポセイドンの愛人だったというのは、ホントだったと思います。
第二百九十八章・メデゥーサの出現!!
城の奥に進むと、上へ上がる階段のそばに、呪術師であるリカの存在に気づいた。
「お前‥‥‥」
俺はリカと距離を取った。
「あなた、呪いが解かれてしまっているのですね?さすが冒険者!」
バカにしてるのかよ?
ま、いいけどね。
「仲間が解呪してくれたんだ。何か文句あるか?」
「いいえ、良いお仲間がいらっしゃるのですね?」
「まぁな。魔女のイーゼルのおかげさ」
そう言うと、イーゼルが解呪の方法を思い出したのか、赤くなった。
それに気がつかない俺。
「俺たちはメデゥーサを討伐しに来たんじゃない。早とちりはやめてもらおう」
「そうなんですか?」
「ああ。俺たちの一番の目的は、クレアスフィアを譲ってもらうことなんだ」
「クレアスフィア?何ですそれ?」
その時、階段からメデゥーサが下りてきた。
ヘビの髪に黒い装束。
気品に溢れた存在感。
なるほどな。
噂通りだ。
てか、ゲームとかで見る容姿そのものだった。
「みんな、あいつと目を合わせるな。石にされてしまうぞ」
俺は背中の向こうにいる仲間に言った。
「分かってます、リューイチ」
「もう知ってるぞ」
「じゃあ、ここからはわたしが!」
ルルチェが俺よりも前に出た。
「大丈夫か?」
「ええ。わたしを誰だと思ってるのよ」
メデゥーサはリカの横に来た。
「あなたが、かの有名なメデゥーサですね?」
品のある訊き方。
「その通りだ。秘密結社『ゴーゴン』を統率している」
「そうですか」
「あなたたちは、クレアスフィアを求めてここへ来たと?」
「そうです」
「危険を冒してまで?」
「ええ」
「それだけか?」
「まさか!あなたに伝えなければならないこともあったんです」
「伝えなければいけないこと?何だ?」
「言うのが辛いんですけど、あのアトランティスが沈みました」
少しの沈黙の後、メデゥーサは口を開いた。
「な、何だと?まさか‥‥‥」
「わたしはこの目で見ました」
「沈みかけているとは聞いていたが、そんな‥‥‥」
「沈んだんです。ですから、国神ポセイドンも‥‥‥」
「そ、そんな!」
メデゥーサの顔色が変わる。
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