第二百九十五章・責任取ってください!!
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第二百九十五章・責任取ってください!!
「もういっそ、殺してください‥‥‥」
イーゼルは、宿を出た後も、恥ずかしさに耐えきれずにいた様子だった。
「いや、俺はもう、気にしてないから。あ、でもまったく気にしないのも何だかなぁ。でも、気にはしてないぞ!それより解呪ありがとな!」
俺はいろいろと言葉を選びながら言ったが、イーゼルには全然伝わらなかった。
「リューイチ、もうそれ以上は‥‥‥」
あー、もう!
「でも、わたしには責任取ってくださいね」
「せ、責任って何だよ?」
俺は慌てた。
「知りませんっ!でも取ってください、責任!」
「まぁ、俺に出来ることなら‥‥‥」
「出来ることなら、いいんですね?」
「ああ」
「言質取りましたよ?」
「言質って‥‥‥」
「言質取りました!いいですね?」
「分かったよ。分かったから!」
「なら、いいです。約束ですよ?」
「約束‥‥‥か」
「はい」
「ハァ~、ったく」
「信じますよ、わたし?」
「ああ、信じろ!いや、少しは信じるな。でも信用しろ」
「何を信じろというのか、言ってみてください!」
「責任な」
「そ、それでいいんです」
「えらい、上から目線だな‥‥‥」
「そ、そんなことないです」
「ふ~ん」
ようやくイーゼルは落ち着いたようだった。
俺とイーゼルはその後、終始目を合わさずに、会話は終わってしまった。
まぁ、解呪してくれたのは、まぎれもないイーゼルだ。
感謝もしてるし、確かにこれは貸しだ。
貸しはある。
うん、貸しだぞこれは!
それだけは本当だ。
俺はそう思った。
たまにはコイバナも大事ですよね(笑)