第二百九十三章・解呪は口づけから?〈前編〉
今日は外は冷え込んでて雨ですね。皆さん風邪など引かないようにしましょう。いつもたくさんのアクセス数をありがとうございます!!
第二百九十三章・解呪は口づけから?〈前編〉
「リューイチは呪いをかけられたのよ」
ルルチェが言った。
「解呪は出来ないのか、ルルチェ?」
コマドリはルルチェに尋ねた。
「イーゼルの魔導書があれば、呪いを解くことは出来るけど‥‥‥」
「ダ・ガールに置いてきちゃいましたね、スミマセン」
イーゼルはルルチェに謝る。
結局、宿に戻ってきた俺たち一行。
だが俺は、呪いで頑なに「異世界転生したけど、魔王がいないから冒険やめた」と、口を酸っぱくしながら、言っていた。
何もこのセリフをこんなところで言わなくてもいいんじゃないかと思ったが、呪いには逆らえない。
「わたしが知ってる中で、解呪の究極系の方法があるんだけど、どうしよう?」
ルルチェは考え込む。
「どうするんだ?言うだけ言ってみろ」
コマドリは体をズイッと前に出しながら、訊いた。
「王女様のキスよ!てか、女の子のキス!」
女子三人とも固まる。
「それ、おとぎ話なんじゃないか?」
「違うわ。口から直接、魔力の塊をぶち込むの」
コマドリはホッとする。
「なら、魔力を持たないわたしは除外だな」
「そうね。と、いうわけで、イーゼル!」
「それってマジなのですか?」
「マジよ。まぁ、効果がないこともあるけどね。でも、イーゼルのレベルなら可能かも」
イーゼルは顔を赤くしながら、少し考えた。
その間も、頬は赤いままだった。
「わ、分かりました。これは解呪です。マウス・トゥ・マウスのようなものです。人助けなのです。やります、やらせてもらいましょう!」
「さすが魔女!」
「だいたい解呪は賢者の仕事でしょう?」
「ごめんね。ここはイーゼル様にお願いってことで!」
「貸しですよ?」
「リューイチのね」
「では、恥ずかしいので二人は出ていってください」
イーゼルの言葉に、コマドリとルルチェは部屋を出て行った。
「では、始めます!これは解呪ですから!」
イーゼルは顔を赤らめながらも、唇を噛んで、息を整えた。
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