表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/479

第二十八章・ライバル出現?!

読者様が読んでくださるので、今後も続けられていると思います。読者様は神様です!!

第二十八章・ライバル出現?!



 リューイチは固まっていた。ルルチェの発言が物議をもたらすのは目に見えている。

 俺が結婚相手だと?自分が冒険するためにどんな言葉を選んだんだよ!


 ああ、何でこんな展開に‥‥‥。

「あの、俺は特にそんな気は‥‥‥」

 しかし、ルルチェが話を先に持っていく。

「お父様、彼はわたしを何度も救ってくれました。命の恩人でもあるのです!」


命を助けたことなんかあったか?


「だから彼は、勇気と謙虚さ、強さに誠実さを持っていて、わたしのためにたくさん頑張ってくれました。本当に素敵な方なんです」


俺、そんなんだっけ?盛り過ぎじゃね?

てか、よくそんな出まかせ、スラスラ出てくるな。

いや、そういうことじゃない。俺はこのままだとダ・ガールの家系に組み込まれるようになるぞ!

いや、それでもルルチェは旅の存続のために言っているんだ。

これはアレだ、狂言ってやつだ!


「ルルチェよ、本当にあのとぼけた顔のやつが、そんなにもすごい冒険者だとでも言うのか?本当なのか?」

「はい、お父様」

「見えん。見えんぞ!あんなヘタレなイメージが漂うあんなやつが、お前の理想の相手だと言うのか?」

「彼とわたしは、それでも愛し合っているのです。結婚して、わたしは城を出たいのです」


城を出たいは本音だろうな‥‥‥。ってか、それが目的なんだから、結婚自体が狂言なのだ。うん、そうだ。あいつマジでバカだな。


「まさか、お前はダ・ガールの名を捨てるというのか、ルルチェ?」

「はい!」

「そ、そんな」

「お父様の後を継げないのは分かっています。でも、娘である私の気持ちも考えてください。わたしはお父様のような結婚は望みません。自分で決めた結婚相手のもとに嫁ぎたいのです!」


おいおい、そんなこと言っていいのかよ?もう引っ込みつかなくなるんじゃないか?

確かにルルチェはブロンドの髪が輝くほどのきれいな、それこそ人形のようにきれいな、いろんな意味で美少女だ。いや、美人と言ってもいいほどの女だ。でも、そんな、あいつと結婚なんて。


「お、俺はルルチェと結婚なんかは‥‥‥」

 ルルチェがまたしゃべりだして、俺の声をさえぎった。

「わたしは彼と、寝食を共にしました。ひょっとしたら、お父様の跡継ぎが出来てるのかも‥‥‥、わたしのお腹に」


コイツ、バカだ!!なんということを言ってるんだ!

俺の命無いぞ!


「ま、まさかそんな。お前とあいつが、もうそんな仲になっているだと?!」

「ええ。彼は大胆でしたよ。きっと強い子が出来てるかも」

「あいつは処刑じゃ!衛兵!!」


だから言わんこっちゃない。こうなると、俺とダ・ガールは戦わなくてはならなくなる。

あいつは本当に賢者なのかよ。ってこれ、何度思ったことか。


その時だった。衛兵の一人が王の間に入って来て、「王様!エルデ様です。フランフラト州のリタ・エール・ド・エルデ様がおいでになりました!」と、言った。


え、何だ。誰が来たって?急展開かよ?


「エルデか。よく来たと言え。こいつはありがたい!」


どういうことだ?


「お父様、エルデとはまさか、リタ・エールの御曹司の?」

「ああ。慰安旅行がてら、リタ・エール城に寄ったのだ。今後の我々ダ・ガールとの平和のためにも国交のためにも、お前の結婚相手にと、呼んでいたのだ。いや、まったく良いタイミングじゃ。儂も忘れていたわい」

「わたしの結婚相手?」

「ああ。儂はもう決めておったのじゃ。お前の幸せのためにな。そのエルデと結婚しろ。儂の顔は潰さんでくれよ、ルルチェ?」

「そんな!」

「そのリューイチとかいうクソガキは首をはねておけ。じゃ、決まりな。まさか親の決めた相手をないがしろにはするまい。なぁ、ルルチェよ?」

「リューイチの首ははねても、お父様のお決めになった相手とは結婚できません。わたしが11歳の時もそうだったでしょう?」

「儂はあの時、お前を追わなかっただろう?少しの時間だけお前に猶予を与えただけじゃ。お前の結婚相手は儂が決める。いいな?」


何気に無視されてるが、俺の意見はどうなった?てか、俺の首はねるとかいう会話してませんでしたか、あんたら?それにルルチェまで。暴れるぞコラ!


「では、リューイチとエルデを勝負させましょう、お父様。それなら白黒つけられます。それで判断いたしてください」

 と、ルルチェ。

「あのヘタレ顔のガキと、最強を誇る戦士でもあるエルデをだと?それで決めると言うのか?」

「ええ。勝った方が、わたしの婿になります」

「お前がそれでいいというのなら、そうしよう。分かった。明日、コロシアムで決闘だ。それでいいな?」

「はい!」


なんか、おかしなことになってしまったぞ。でも、いいか。

俺は首はねられるのは嫌だからな。


「分かりました、王様。俺も正々堂々と戦いましょう。タイマンは大歓迎です。それで俺が勝ったら姫を旅に再び連れて行く許可をください」

「ああ、よいぞ。勝ったらな。明日が楽しみだ!」

 王様は上機嫌になった。当然か。俺が負けると思っているのだからな。

「貴様も卑怯なマネはするなよ?お互いの剣で戦い、相手を殺すか戦闘不能にした方が勝ちにしろ。それでいいな?」

「ええ。でも殺すのはちょっと‥‥‥。負けを認めた時点で負け、それでいいでしょう?」

「そんな心配はいらんよ。どっちにしろ貴様は明日、生首を転がすことになるのじゃからな」


物騒なこと言うな、この王様は。



アクセス数がまた一日で100以上いただきました。ありがとうございます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ