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第二百七十三章・事後処理も大事だぞ。

無事にドラゴンのヴァーラントを再登場できて、ホッとしてます。ここへの伏線につなげるまではヒヤヒヤしてました。

第二百七十三章・事後処理も大事だぞ。



 ドラゴンのヴァーラントは、いきなりセーラに起こされたので、最初は怒りに燃えていたのだが、手紙を読んで、いや、正確にはセーラに読んでもらって、事情を知ったので飛んで来たというのだ。

竜のことは竜が解決する、そのための援軍で、俺たちに礼を言ってきた。

「お前たち、子竜たちを助けに我を呼んでくれて、本当に済まなかったな。あの時のことはこれでチャラにしてやる」


 そりゃど-も!

 俺たちは炭にならずに済んだわけだ。


「傭兵たちを根こそぎぶっ潰してくれて、逆に有難かったけどな」

 俺はそう、ヴァーラントに言った。

「フン、こんなウジ虫どもなど、我の敵でない」

「でも、助かった」

「ゴキブリ退治くらい、我にとっては造作もないことだ。かえってスッキリしたぞ。くだらん虫ケラ連中ぐらいが敵で、本当は物足りなくも感じたがな。ハエどもめが!まぁ、連中もただのゴミだったから、我にかかれば炎で蹴散らすくらいは、本当に容易だったのだよ。フン、初めから我の完全勝利は決定だったのだ、笑えるな、ホント」


 このドラゴン、傭兵軍団のことをウジ虫だのゴキブリだの虫ケラだのハエだのゴミだの、ムチャクチャ言ってやがるな‥‥‥。

ちょっと奴らが気の毒に思えてきたぞ。


「まぁ、ヴァーラント。子竜たちのこと、任せてもらって悪いな」

「竜のことは竜に任せろ。子竜たちは我の方で預かるから、心配はするな」

「ああ、ホントに良かったよ」

「手紙を出した、あの賢者によろしくな。それと、我のところまで手紙を届けた小娘も一緒に連れて行く」

「セーラのことか」

「それでは冒険、続けろよ?また我と戦う実力が揃えば、我を討伐に来るがよい。また蹴散らしてやるからな」

「ああ!もっと強くなってみせるよ。俺はチートではあるけどな。他の仲間も強くなっているからな。また戦いに行くかもしれない」

「フン、その時はかかって来い!しかしチートでも、我の体に当てなければ意味がない。それで我と戦えるか?」

「あんたは空を飛べるからな。確かに俺の攻撃は当たらないかもだな。その日までに対策を考えておくよ!」

「フッ、じゃあな、冒険者たちよ!」


 ヴァーラントは、子竜たちとセーラを背中に乗せると、飛び去っていった。


*        *        *


 シア・ラース軍は、子供たちを連れて行った。

解放される子供たち。

ドーンパレスは陥落したし、働かせられている子供たちを保護したのは、数日後にやって来たシア・ラースの軍によるものだった。少年兵たちは心を脅かされているため、セラピーが必要だった。竜牙を運ばされていた子供たちも同様だった。彼らに悪意はない。咎める事情も無いわけだ。


 ヴァイオレット・コーニーも連行された。悪いことをしていたのだから、それなりの罰は受けるだろう。あいつにも実はいろいろ事情はあったのだな。でも、悪いことは悪い。あとは裁きに任せることにしよう。


「コマドリ、そういや、お前と同郷の、あの薙刀使いのボタ餅女は?」

「ああ、わたしが勝ってから、すぐに逃亡した。わたしも引き留めなかった。マズかったかな?」

「ワザと逃がしたのか?」

「まぁ、そうなるな」

「逃げたのならいいだろう。もう、追う理由は無いからな」

「うむ、そうだな。ここに流れ着いた理由までは、定かではないけどな。聞いてもどうしようもない」


 女犯三羽烏のひとりを倒したのだ。これでこの任務は一件落着だろう。


 そうこうしているうちに、イーゼルが焼き崩れたドーンパレスの残骸の中から、光る物を見つけて拾っていた。


「これは‥‥‥」



ヴァーラントの再登場には、もう一つ伏線があります。今後、その伏線になるのを出す予定なので、乞うご期待です!!

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